「マクロスゼロ」が最新AIリマスター技術で蘇る ブルーレイボックス発売決定
アニメ「マクロス」シリーズ20周年記念作品として製作されたOVA「マクロスゼロ」が、最終第5巻が発売された2004年10月22日から20年目を迎え、AIリマスター技術を施した、全話収録のブルーレイボックスとして、2024年2月28日に発売されることが決定した。
フルCGメカアクションも話題に!「マクロスゼロ」フォトギャラリー
「マクロスゼロ」(全5話/2002~2004年制作・発売)は、「超時空要塞マクロス」の前史となるOVAシリーズ。南海の孤島を舞台に、統合軍パイロット工藤シンと島の巫女サラ・ノームの出会い、そしてオーバーテクノロジーの遺産(プロトカルチャー)をめぐる争いが描かれる。シリーズ初のフルCGで描かれたメカアクションも話題を呼んだ。
そんな「マクロス」シリーズの前日譚ともいえる物語が、最新のAIリマスター技術による映像美で復活。特典として、過去に発売されたDVDの映像特典、2008年発売のブルーレイボックスのオーディオコメンタリーを再収録するほか、スタッフによる新規のオーディオコメンタリーも収録予定となっている。
監督を務めた河森正治は、リマスターについて「テスト映像を観ましたが、手描きの線がしっかり観えていながら空間に馴染んでいるのが印象的です」と評価し「特に5話の空戦シーンは雲の立体感にこだわってつくったもので、『当時やりたかった』ことがより一層表現出来た映像に仕上がりました」と自信。また、シンの声を担当した鈴村健一は「僕の芝居はあの当時のままですが、新しい映像に寄り添ってもらえることで、また違って見えるんじゃないかと楽しみにしています」とコメントを寄せている。
河森正治監督、声優の鈴村健一、小林沙苗、南里侑香のコメントは以下の通り。(編集部・入倉功一)
「マクロスゼロ Blu-ray Box プレミアムリマスターEdition」は2024年2月28日発売 価格:1万9,800円(10%税込)
河森正治監督
20年経って、皆さまがご覧になるモニターも進化をし、素材自体にもバージョンアップが必要となりました。
そんな中、「マクロスゼロ」を再びリマスターする機会をいただけました。
テスト映像を観ましたが、手描きの線がしっかり観えていながら空間に馴染んでいるのが印象的です。
暗いシーンのディティールや距離感が非常にうまく描写できており、以前よりも空間表現が広がっています。
特に5話の空戦シーンは雲の立体感にこだわってつくったもので、「当時やりたかった」ことがより一層表現出来た映像に仕上がりました。ファーストマクロスよりも前の、シリーズの原点を描く「マクロスゼロ」。その神話的な物語を是非ご覧ください。
工藤シン役:鈴村健一
TVで懐かし映像なんかを観ていると20年前なんてずいぶん古臭く感じるものですが、「マクロスゼロ」は今観ても、まったく古くなく、むしろあの当時の技術でどうやって創ったんだろう…と驚愕します。また新しく生まれ変わるということで、「まだ進化するんだ」と想像してゾクゾクしてます!
僕の芝居はあの当時のままですが、新しい映像に寄り添ってもらえることで、また違って見えるんじゃないかと楽しみにしています。
サラ・ノーム役:小林沙苗
当時、「マクロスゼロ」の映像を見たとき、島の自然の美しさ、空や海の色の多さに目を奪われました。
河森監督たちが実際に体験し確認して描いた景色は、本当に空気や温度を感じるのではと思うほどリアルで、劇場で見る機会も多かったのでその細かな表現に圧倒されました。サラは巫女として責任感も強く実際の年齢よりも大人びていました、デビューして間もない私には大役でしたが、スタッフや共演者の皆さんに導いていただいて演じきる事ができ、今もその経験が大きな自信になっています。
こうして20年経ちリマスター版で蘇ること、とても嬉しく、また新鮮に「マクロスゼロ」の世界を楽しみたいと思います!
マオ・ノーム役:南里侑香
オーディション時私が10代だったので、スタッフさんが等身大でと指示を下さり、サラの台詞を読んだ覚えがあります。 すると「君の声はとても幼いね」というお声が聞こえ、ドキッ(笑)その後マオの台詞をいただき読ませてもらったこと、大失敗と肩を落として帰ったこと、後日マオとしてキャスティングして頂いたと知り驚きと喜びで心が満タンになったこと、作品とともに今も大切な思い出です。 リマスターされ、マクロスゼロの美しさやあたたかさが再び発信されるんだと、とても興奮しております。 皆様にじっくりとお楽しみ頂けますように。