「円谷映画祭」開催決定!庵野秀明セレクション「ウルトラセブン」「ウルトラマンタロウ」を特別上映
円谷プロダクションの創立60周年を記念して、同社の代表的な作品をセレクトして上映する「円谷映画祭2023」が、11月17日から開催されることが明らかになった。映画祭では、庵野秀明がセレクトした「ウルトラセブン」4K版と「ウルトラマンタロウ」が特別上映される。
【画像】庵野秀明が選んだ傑作エピソード!「円谷映画祭2023」ラインナップ
円谷映画祭は、「60年にわたり“空想の力”を育み、いまも古びぬエピソードやドキュメンタリーを大迫力のスクリーンで“観て”頂きたい」という想いから誕生した上映イベント。11月25日と26日に行われる円谷プロ最大のファンイベント「TSUBURAYA CONVENTION 2023」(ツブコン)の連動企画として、11月17日から30日(Part1)、12月1日から14日(Part2)の計4週間にわたって開催される。
Part1では、「ウルトラセブン」55周年を締めくくる企画として、庵野がセレクトした4エピソードを4K上映。第4話「マックス号応答せよ」、第8話「狙われた街」、第14話 「ウルトラ警備隊西へ 前編」、第15話 「ウルトラ警備隊西へ 後編」が選ばれた。また「ウルトラセブン」の色褪せない魅力を、当時のキャスト・スタッフ・関係者のインタビューで解き明かすドキュメンタリー作品『ウルトラセブン Legend』(上映時間:約1時間40分)も上映される。
Part2は、「ウルトラマンタロウ」50周年を記念して、同じく庵野がセレクトした4エピソードを上映。第1話「ウルトラの母は太陽のように」、第18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!」、第33話「ウルトラの国 大爆発5秒前」、第34話「ウルトラ6兄弟最後の日」がラインナップに名を連ねる。また、もう一つの上映プログラムは近日発表となる。
上映劇場は、札幌シネマフロンティア(札幌)、TOHOシネマズ仙台(宮城)、TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ新宿、TOHOシネマズ池袋、TOHOシネマズ錦糸町(東京)、横浜ブルク13、川崎チネチッタ(神奈川)、109シネマズ名古屋(愛知)、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば(大阪)、OSシネマズ神戸ハーバーランド(兵庫)、TOHOシネマズ二条(京都)、広島バルト11(広島)、T・ジョイ博多(福岡)の全15館。Part1のチケットは、11月14日0時から順次販売開始される。また、開幕日の11月17日には、庵野が登壇する4K「ウルトラセブン」公開記念トークイベント付き上映が実施される。
庵野による「ウルトラセブン」「ウルトラマンタロウ」セレクトのコメントは以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
4K「ウルトラセブン」庵野秀明セレクトコメント
第4話「マックス号応答せよ」(ゴドラ星人登場回)
前作「ウルトラマン」とは違う世界観を描こうとした前期「ウルトラセブン」の試行錯誤の魅力が詰まったエピソード。 ウルトラホークの発進シーンや「ウルトラセブンの歌 パートII」のスタートと共に基地駐車場内を飛ぶ等身大セブンから巨大化、そしてまた本来の等身大に戻っての大活躍が4K大画面に映えるかと思い選びました。
第8話「狙われた街」(メトロン星人登場回)
実相寺昭雄監督の映像的な魅力が詰まった寓話(ぐうわ)的なエピソード。実相寺監督の変に凝ったアングルと奇異な演出による映像、夕景の工場街を背景にスピード感溢れる特撮戦闘シーンが4K大画面に映えるかと思い選びました。
第14話「ウルトラ警備隊西へ 前編」(ペダン星人&キングジョー登場回)
侵略物に諜報員物を織り交ぜ、国際色と豪華な特撮で彩った娯楽に特化したエピソード。その前編。 国際会議場へ侵攻するぺダン星人のロボットの独特な魅力、そのロボットの圧倒的な力に無理矢理抑え込まれるセブンの悲壮な美しさが4K大画面に映えるかと思い選びました。
第15話「ウルトラ警備隊西へ 後編」(ペダン星人&キングジョー登場回)
侵略物に狭間の主人公の理想主義と他者との信頼の難しさという主題を織り交ぜ、豪華な特撮で彩った娯楽に特化したエピソード。その後編。ウルトラホーク1号の発進や飛行シーン、ぺダン星人のロボットによる神戸港の襲撃、それを阻止せんとするセブンの格闘が4K大画面に映えるかと思い選びました。
「ウルトラマンタロウ」庵野秀明セレクトコメント
第1話「ウルトラの母は太陽のように」(アストロモンス&チグリスフラワーほか登場回)
ウルトラマンがいる世界を童話と寓話を織り交ぜて真面目に真摯に大人が描く子供に向けた理屈抜きの感覚的な面白さが内容的にも濃密に詰まった第1話として秀逸なエピソード。 これでもか! と豪華と豪快を重ね、技術の粋を凝らしコリに凝った各種特撮映像が劇場大画面に映えるかと思い選びました。
第18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!」(ケムジラ&バードン登場回)
底抜けに明るいだけでない、人間や怪獣の生々しい容赦のない暗黒的なタロウの世界観の魅力が詰まったエピソード。悲壮感漂うタロウの衝撃的な敗北と無常感に満ちたゾフィの驚愕の敗北が劇場大画面に映えるかと思い選びました。
第33話「ウルトラの国 大爆発5秒前!」(テンペラー星人登場回)
ウルトラ兄弟の人間体が勢揃いし終始活躍し続けるサービス満点、大人感覚のセンスが光るイベント的な面白さが詰まったエピソード。その前編。街中で暴れるテンペラー星人の豪快さや海岸に集うオリジナル出演者の姿、大谷博士のカッコ良さが劇場大画面に映えるかと思い選びました。
第34話「ウルトラ6兄弟最後の日!」(テンペラー星人登場回)
人類そっちのけの物語展開で、ウルトラ兄弟の人間体が活躍していくエンターテインメント感覚のセンスが光るお祭り的娯楽の楽しさが詰まったエピソード。その後編。 前編から続く豪華な特撮映像、大谷博士のカッコ良さ、そしてウルトラ6兄弟勢揃いからの光線斉射の有り難さが劇場大画面に映えるかと思い選びました。