『マーベルズ』監督はマーベルオタク!「彼女はマーベル作品について全て知っている」
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『マーベルズ』のニア・ダコスタ監督が、同作にどのように取り組んだのかを明かした。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』ではサノスを前に絶体絶命の危機に陥るアイアンマンやキャプテン・アメリカらをサポートし、一気に形勢を逆転させる大活躍を見せた“アベンジャーズ最強ヒーロー”キャプテン・マーベルを主人公にした本作。ある日、キャプテン・マーベルと、アベンジャーズオタクの高校生ヒーローであるミズ・マーベル、キャプテン・マーベルを家族のように慕う敏腕エージェントであるモニカ・ランボーの3人が入れ替わってしまう謎の現象が発生。これまでひとりで戦ってきたキャプテン・マーベルは彼女たちと図らずもチームを結成することで、新たな強さに目覚めていくことになる。
2021年のホラー映画『キャンディマン』の監督として知られるダコスタは、キャプテン・マーベル役のブリー・ラーソンから「彼女はマーベル作品について全て知っている」と評されるほどのマーベルオタク。本作を手掛ける準備としては、あらためてコミックスを読むことから始めたのだという。
ダコスタ監督は「『キャプテン・マーベル』はもちろんすでに読んでいたけど、昔から大好きだったその連載も幾つか読み直した。大好きな『ミズ・マーベル』も読み直したし、モニカ・ランボーがコミックスの世界に初登場したスパイダーマンのコミックスも読み漁った」とコメント。「それに、MCU映画もまとめて見直しながら、今回の映画で起こる出来事、例えば入れ替わり現象を、どうすればよりリアルな感覚を感じさせながら描けるかも研究した」と明かす。
「例えばキャプテン・マーベルから得られるユーモアは、ミズ・マーベルから得られるユーモアとは違う。だってキャプテン・マーベルは30歳の身体を持つ63歳で、ミズ・マーベルはアイドル視している存在と一緒に過ごすティーンだもの。そういったことをすべてしっかりと描きたいと思ったし、彼女たち全員から温かみを引き出すことも、それから3人の関係性を描き出すことも重要だった。わたしが目指していたのは、とにかく楽しくて娯楽的なトーンだけど、同時に、3人のヒーローが一緒にファミリーとして力を合わせることを学んでゆく姿をとても良い雰囲気の中で描くことでもあった」と続けている。
オタクならではの視点は撮影セットにも。「例えば、キャプテン・マーベルが暮らすスペースシップのセット。彼女がそこでどうやって生活してきたのかを考えた上で、その答えをこの空間のあらゆる箇所に反映させている。だからスペースシップの中で作動する装置の全てが実用的。大切にしていたのは、演者が本当にその空間にいるんだと感じられるような360度全方位型にすることだった」
そうして満を持して手掛け、完成させた『マーベルズ』についてダコスタ監督は「わたしが何よりも楽しみにしているのは、これまでとはまったく違うマーベル映画をファンの皆さんに観てもらえること」とアピール。「もちろんアクションも最高よ。入れ替わり現象のおかげで、今までとはまったく違うものになっているし、わたしたちもたくさん楽しいことを試すことができた!」と手応えを語っている。(編集部・市川遥)
映画『マーベルズ』は公開中