監督集団・5月のNHKドラマ、3夜連続放送 戸次重幸、臼田あさ美、飯豊まりえら出演
香川照之主演の映画『宮松と山下』で高い評価を受けた3人組監督集団「5月」が作・編集・演出を務めるドラマ「あれからどうした」が、NHK総合で12月26日より3夜連続で放送されることが明らかになった(毎夜11:00~11:44)。証券会社で働く6人の同僚、4人家族、警察署の地域課に勤務する5人の警察官がそれぞれ繰り広げる1話完結、3本からなるドラマで、キャストに戸次重幸、臼田あさ美、飯豊まりえ、角田晃広(東京03)、西田尚美、三浦誠己、岸井ゆきのらが名を連ねる。
居酒屋の扉が開き、仕事仲間の男女が三々五々帰路につく。翌日、会社の食堂にたまたま集まった面々は昨夜、別れた後にどう過ごしたのか互いに「あれから どうした?」と尋ね始める。しかし、ある者は浮気を、ある者は悪事を隠し、それぞれが語る昨夜の出来事(音声)は、それぞれが実際に体験した出来事(映像)となぜか大きく食い違っている。音声と映像の内容が大きく乖離しながら同時に提示される独特な映像手法が人間の「表と裏」を暴き出す。
第1話 「虚実の社員食堂」は、前夜に居酒屋で飲んだ6人の証券マンが社員食堂でたまたま昼食をともにするなか、前夜のその後の出来事を互いに尋ねあう。第2話「久保家の隠しごと」は、朝食を終えた久保家の4人がそれぞれ仕事や学校へ出かけ、夜の食卓で互いに「あれからどうした?」と尋ね合う。第3話「制服を脱いだ警察官」は、昼休憩の談話室に集まった警察官5人が前日の夜、居酒屋を出た後、何をしていたのか互いに尋ね合う。
「5月」は、NHKEテレで放送中の教育番組「ピタゴラスイッチ」の生みの親である佐藤雅彦と、東京藝術大学院研究室の教え子だった関友太郎、平瀬謙太朗の3人による監督集団。2012年東京藝術大学大学院佐藤雅彦研究室から生まれた映画制作プロジェクト「c-project」として活動を開始し、初のプロジェクト『八芳園』(2014)、『どちらを』(2018・黒木華主演)がカンヌ国際映画祭短編コンペティション部門に出品。2020年、監督集団「5月」発足。初の長編映画『宮松と山下』はスペインのサンセバスチャン国際映画祭 New Directors 部門に招待された。佐藤はサントリー「モルツ」、湖池屋「ポリンキー」などのCM、プレイステーション・ソフト「I.Q」などを生んだヒットメーカーで、関はNHKのドラマを演出(現在は退職)、平瀬は菅田将暉、原田美枝子共演の映画『百花』の脚本を務めている。
放送スケジュールは下記の通り。(編集部・石井百合子)
12月26日夜11:00-11:44 第1話 「虚実の社員食堂」
12月27日夜11:00-11:44 第2話 「久保家の隠しごと」
12月28日夜11:00-11:44 第3話 「制服を脱いだ警察官」