ザック・スナイダー監督が来日!黒澤明からアニメまで、日本からの影響語る
ザック・スナイダー監督が11日、フォーシーズンズホテル大手町で行われた映画『REBEL MOON - パート1:炎の子』日本アジア合同会見に出席し、日本の文化からの影響について語った。この日はコラ役のソフィア・ブテラ、ネメシス役のペ・ドゥナ、ノーブル役のエド・スクライン、そしてプロデューサーのデボラ・スナイダーも登壇。さらに特別ゲストとして、グローバルボーイズグループ・INIの池崎理人も来場した。
『ジャスティス・リーグ』のスナイダー監督が、黒澤明監督の名作『七人の侍』からインスパイアされて創造した本作は、巨大帝国“マザー・ワールド”が支配する銀河を舞台に、蹂躙された村人の敵討ちのために、心優しい熱き戦士コラが共に戦う戦士〈レベルズ〉を探す仲間集めの旅に向かうさまを描いている。
スナイダー監督は「いつも言っていることですが、日本は本当に素晴らしい国。日本に来る度に素晴らしい体験をさせていただいてるので、今回はお招きいただき光栄です!」とあいさつ。本作が生まれた背景について質問を受けると、「この物語の開発には、だいぶ長い間、時間がかかりました。アイデアの発端は1977年。11歳の時に『スター・ウォーズ』を観て、僕にもできるかもしれないと思ったことがきっかけでした。当時はやんちゃな子供だったわけです。ただ皆さんもそうだと思うのですが、クリエーターとしての美的意識センスというか、土台が作られるのってその頃なんですよね」と述懐。
さらに当時観ていた映画である、黒澤明の『蜘蛛巣城』やジョン・ブアマンの『エクスカリバー』、ジョン・ミリアスの『コナン・ザ・グレート』、デヴィッド・リンチの『ブルーベルベット』などからの影響を語ったスナイダー監督は、「ジャンル的な話をすると、『ヘヴィ・メタル』というコミック誌からの影響があるかもしれません。うちの母親は普通のコミック本だと思って買ってくれていたのですが、描かれているのはセックスとかバイオレンスとか大人向けの内容で。僕は少年ながらに『こんな最高なものがあるのか!』と思いながら読んでいたわけですが、そんなところから僕の土壌が築かれて、インスピレーションを受けたわけです」と笑いながら明かした。
また日本のサブカルチャーへの造詣が深いことでも知られるスナイダー監督に、日本のサブカルが本作に与えた影響について質問が及ぶと、「まずはいろんな剣術を使うアクションですかね。それは他の作品でもやってますが、そういうのは日本の文化の影響は受けているでしょうね。『マン・オブ・スティール』もそうでしたし」とコメント。「その宣伝の時に『ワンパンマン』の話をした記憶があります。アニメ、アクションは、かなり具体的であり、独特であり、素晴らしいものなんですが、今回の作品でも、ところどころちりばめられていると思います。これがいかにも僕らしいかどうかは別として、テクスチャとか美意識を受け継いでいるかなと思います」と語っていた。
そして最後に「皆さん、この映画を観るとこの続きはどうなるの? と思うと思うんですが、安心してください。4月にパート2がありますから。楽しみにしてくださいね!」と客席に呼び掛けた。(取材・文:壬生智裕)
映画『REBEL MOON - パート1:炎の子』は12月22日よりNetflixで世界独占配信