高橋一生主演「ブラック・ジャック」実写ドラマ化決定「厳しく観ていただきたい」
高橋一生が、手塚治虫の名作漫画を実写化する、2024年放送のテレビ朝日ドラマプレミアム「ブラック・ジャック」で主演を務めることが明らかになった。同じく漫画原作のドラマ「岸辺露伴は動かない」の演技も話題を呼んだ高橋は「『ブラック・ジャック』の世界や、手塚治虫さんの漫画がとても好きな方々に『うん、アリだわ』と言っていただかないと、失敗だと思っています。僕も自分自身が納得し許せる瞬間を求め、常に厳しい視線でお芝居を模索しているので、視聴者の皆さんにも厳しく観ていただきたいです」と語っている。(※手塚治虫の「塚」は旧字体が正式表記)
「ブラック・ジャック」は、法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医ブラック・ジャックこと間黒男(はざま くろお)の活躍を描く医療漫画。テレビ朝日では1981年に加山雄三主演で初めてテレビドラマ化。その後、TBSで放送された本木雅弘主演の2000年版や、日本テレビ系で2011年に放送された岡田将生主演の派生ドラマなど、作品によっては大幅なアレンジも施されてきた。連載50周年の節目となる今回のドラマ化では、原作の有名エピソードを凝縮し、その真髄を掘り下げる。
監督は『女子高生に殺されたい』(2022)、『アルプススタンドのはしの方』(2020)などの城定秀夫。脚本を務めるのは「おんな城主 直虎」(2017)、「天国と地獄 ~サイコな2人~」(2021)で高橋ともタッグを組んだ森下佳子。さらに「岸辺露伴は動かない」も手掛けた柘植伊佐夫が、人物デザイン監修・衣装デザインを担当する。
主演の高橋は「今回演じさせていただく間黒男はブラック・ジャック『先生』ですが、僕にとっては大事な『先生』と呼ばれる人が一人、居ます」と語り、「正直なところお話を頂いた時は、自分に出来るのかと思いました。幾ら彼の矜持や人情、生に対する思いが好きであっても、いざ自分が演じるとなれば、当たり前ですが話はまったく別です。好きというだけではどうしても成立しない何かがあると思うからです。好きだからこそ失敗することも大いにあると思います」と正直な心境を告白。
そのうえで、出演を決意した理由について「『おんな城主 直虎』等でご一緒させて頂いた脚本家の森下佳子さん、『民王』でプロデューサーをされていた飯田サヤカさんがお声掛けくださった事。それが何よりも大きな決定打でした」と明かすと、柘植との再タッグにも触れ「僕は基本的に柘植さんが『大丈夫』と言ったら、大丈夫なんです。柘植さんは嘘をつかない方で、ダメだったら何度でもやり直す方。その柘植さんが、僕がブラック・ジャックの扮装をした時に『うん』と言って頷かれたので、きっと大丈夫だろうなと思っています」と自信をのぞかせる。
「撮影が始まった今も、試されている様な事が日々起きています」という高橋。「多くの方の心の中に居るブラック・ジャック像や基盤を大きく外すことなく、何よりも自分が思うBJ像を一瞬でも溢してしまいたくありません。これまでと同じように、お芝居をする時は、迷う事なく打ち出していきたい。演じさせていただく度に納得し、許せる瞬間を積み重ね、それが作品になっていける様、毎シーン毎カットお芝居をさせていただいています。観てくださる皆さんも是非厳しい目線で観ていただき、願わくば楽しんでいただけるとありがたいと思います」とコメントを寄せている。
なお、高橋が演じるブラック・ジャックの助手でもある自称・妻のピノコ役をはじめとしたキャストはまだ発表されていないが、テレビ朝日は「確かな腕をもつ俳優陣が集結」としている。(編集部・入倉功一)