実写『金カム』鶴見中尉役・玉木宏が目指した「得体の知れない存在感」 山崎賢人、串刺しシーンが頭から離れず
俳優の玉木宏が20日、都内で行われた映画『ゴールデンカムイ』(2024年1月19日全国公開)の完成報告会に出席し、演じる鶴見中尉役への思いを語った。この日は、主演の山崎賢人(※崎は「たつさき」が正式)のほか、山田杏奈、矢本悠馬、工藤阿須加、柳俊太郎、大谷亮平、久保茂昭監督、松橋真三プロデューサーも来場した。
野田サトルの人気漫画を実写化した本作。明治時代後期の北海道を舞台に、“不死身の杉元”の異名を持つ元陸軍兵・杉元(山崎)とアイヌの少女・アシリパ(山田)が、アイヌから強奪された莫大な埋蔵金のありかを示す「刺青人皮(いれずみにんぴ)」を求め、同じく埋蔵金を狙う追手と争奪戦を繰り広げる。玉木は、情報収集や分析能力に長ける大日本帝国陸軍第七師団の中尉・鶴見篤四郎を演じている。
原作が大好きな玉木は、「まさか自分が鶴見中尉という役をやらせていただくとは思っていませんでした」と驚いたそうで、役づくりについて「(鶴見中尉の)イメージがわかっていたので、演じるときは周りを脅かす存在でなければいけないけど、どこか愛嬌がなければ部下はついてこないわけだし、先の読めない得体の知れない存在感を目指してやっていました」と説明。「何かやらかすぞ……じゃなくて、いきなり何かをやってしまう怖さ、そのさじ加減は難しかった気はします」と苦労もにじませた。
主人公の元陸軍兵・杉元佐一を演じる山崎は、玉木ふんする鶴見中尉の印象を問われると「ゾクゾクしました、串で刺されるシーンとか。いきなりですからね」と回顧。すると玉木は「さっきいただいたお弁当の中に串団子が入っていて、狙って置いたのかな、ここに持ってこようかなと思ったんですけどやめました」と苦笑い。しかし、串に反応したのは山崎も同じで「あのシーンをやったから、団子を見るとすぐに思い出す」と先述のシーンが頭から離れないことを楽しそうに話した。
そして、映画鑑賞後の感想を求められた玉木は「鶴見中尉として関わっているシーンは多くはないですけど、みなさんが出ているシーンは台本を読んでいる以上に迫力があって、VFXやCG部分に説得力があります。冒頭のクマのシーンは現実との境目がわからないくらい恐怖を感じるものになっています。今でなければできないものだと感じました」と満足そうに語っていた。(錦怜那)