早見沙織『SPY×FAMILY』戦闘シーンのアドリブ多数収録
アニメ「SPY×FAMILY」でヨルの声を担当する早見沙織が22日、都内で行われた映画『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』(公開中)の初日舞台あいさつに登壇し、「完成版を見てあんなに燃え盛っていると思いませんでした。ヨルさん、すごいところで戦っているなってびっくりしました」と劇場版の感想を語っていた。
本作は遠藤達哉のコミックを原作にしたアニメ「SPY×FAMILY」の初の劇場版。敏腕諜報員・〈黄昏〉こと父ロイド、超能力者の娘アーニャ、凄腕の殺し屋・〈いばら姫〉こと母ヨル、未来予知犬・ボンドから成る仮初めの家族・フォージャー家が、ロイドの任務(オペレーション〈梟(ストリクス)〉)継続とアーニャの〈星(ステラ)〉獲得のため、初めての全員での家族旅行に行くことから物語が動き出す。壇上には早見のほか江口拓也、松田健一郎、ゲスト声優の中村倫也、賀来賢人も登壇した。
早見はとにかくアクションシーンが多かったという本作のアフレコを振り返り、「今回のアクションシーンは『SPY×FAMILY』アニメーションの中でも、一番ヨルさんが戦っているんじゃないかなって思いました。完成版を見てあんなに燃え盛っていると思いませんでした。ヨルさん、すごいところで戦っているなってびっくりしました」と劇場版の感想も語った。
アフレコはタイプF役の武内駿輔と行なったといい、「一緒にマイクの前でお芝居をしていても気迫感がすごくあって、ヨルさんは戦闘の中で焦ったりというのがあまりないんですけど、劇場版の中では手に汗握る戦闘シーンがたくさんありました」と回顧。「戦闘シーンのアドリブの“ふっ!はっ!とう!”みたいなものも、あまりヨルさんは入れないんですけど、劇場版にあたっては画がブラッシュアップされるかもしれないのでと、20くらい録っておこうって言われて、大きい攻撃や小さい攻撃、やられた声をシンプルにいっぱい録ったりもしました」と劇場版でのアプローチも紹介。
また、シーズン1からのヨルの変化についても自己分析し、「シーズン1でお互いの利害が一致したから疑似家族となって物語が進んで行ったんです。ヨルさんも家族に対して、というのは自分の小さい時から一緒だった(弟の)ユーリに対しての思いが一番大きい中で、疑似家族を組むことになったと思うんですけど、シーズン2の豪華客船編でやられてしまった時に最初に思い浮かぶのがロイドさんのクリニーングに出したシャツを取りに行ってないとか、アーニャさんの図書館の本を返さないといけないとか、この疑似家族の些細な日常を自分が一番ピンチの時に思い出すのが印象的なんです」とフォージャー家の歩みに感慨深げ。
「そこにはもちろんユーリの存在も重なってくる。重なってくるくらいユーリのこともフォージャー家のことも、同じ大事な家族として無意識に浸透しているんだなっていうのを今回の劇場版でも感じました」と感想を述べていた。
なお、イベントでは瓦割り【力】 ・イラスト対決【技術】・ひもくじ【運】の3番勝負で、誰が一番〈黄昏〉=ロイドのような凄腕スパイになれるかを競うコーナーもあった。(取材・文:名鹿祥史)