【ネタバレ】「相棒」懐かしい人物の名前が…右京のラストシーンに視聴者騒然
連続ドラマ「相棒season22」(テレビ朝日系)の第13話「恋文」が24日に放送された。特命係の亀山薫(寺脇康文)の妻・美和子(鈴木砂羽)のもとに熱烈なラブレターが届き、やきもきする薫と、いなくなった妻を探し続ける老画家。美和子宛の手紙をもって死んでいた若者の事件とそれらの関連に、「美和子と薫が微笑ましい」「寂寥感のある事件だな」「被害者の人、気の毒すぎる……」など多くの意見が飛び交った。さらに、杉下右京(水谷豊)がラストシーンで書いた、懐かしい名前も大きな話題となっている。(以下、ネタバレを含みます)
美和子が熱烈なラブレターを5通ももらい、送り主を突き止めてほしいと右京に頼んでいたころ、ふてくされた薫は路地裏で捜査一課の伊丹憲一(川原和久)とばったり会い、2人で喉を切られて死んだ男性の遺体に遭遇していた。男は美和子宛の封筒を持っており、美和子行きつけのカフェの店員・佐藤春樹(松沢和輝)だと判明した。
佐藤は、戸倉充(モト冬樹)という売れない画家の絵画展のチケットを所持していた。戸倉は12年前に失踪した妻・祥子(岡内美喜子)の捜索をしてもらおうと、地元警察署の前で座り込みを続けていたいわくつきの人物。所轄によると、戸倉のために働き詰めだった祥子は、戸倉が借金をしていた清水という男と揉めていたという目撃証言があったが、清水は暴力団の抗争に巻き込まれて死亡していた。
被害者の佐藤は、戸倉のために絵画展を手配し、妻探しに協力していたという。美和子に手紙を出そうとしていたのも、話題作りに記事を書いてほしいという依頼だったのかも。彼は祥子に過去助けられたことがあり、恩を感じていたらしい。だが幼かった彼は、祥子の浮気らしき現場を目撃していた。
祥子の失踪について、佐藤は戸倉を疑っていた。戸倉が大切にしていた祥子の絵に彼女の書き置きが残っており、浮気相手と家を出ようとした彼女を、戸倉が殺してしまったのだと信じた佐藤は、美和子に調査依頼の手紙を書いていた。戸倉はそれを止めようと佐藤を追い、殺してしまったのだ。
病気で先が長くない戸倉は、彼女が生きているという希望を持ったまま人生を終えたい、彼女がほかの男に心を寄せたことを、認めたくなかったのだと特命係に語った。だが右京は、清水は借金につけこんで無理やり祥子をモノにしたのであって、浮気ではないという。祥子は芸術に生きる戸倉に負い目を感じさせたくなかった。戸倉を支えることが生きがいだったのだ。リストカットの傷があった祥子は、全てに疲れて自殺していた。書き置きの文章は、彼女からの最後のラブレターだったのだ。
美和子に届いていた5通のラブレターの件で、薫は捜査一課の出雲麗音(篠原ゆき子)や、薬物銃器対策課の角田課長(山西惇)にも同情されていたが、実は、薫がパソコンに慣れないながらも一生懸命に書いたものだった。「自分のラブレターに嫉妬してたというわけですか」と右京に言われる薫。それを察していて「打ち明けてくれるのを待っていた」という美和子。美和子は結婚前、薫以外の男性に心を寄せ、同棲を解消していた時期があったのだが、いまやそれも過去の話のようだ。サルウィンでの数年間も仲睦まじく暮らしていた模様で、2人の愛はより深いものになっているらしい。
さらに、「久しぶりに名前が!」「ええーー!びっくり!」とSNSで話題になり、トレンド入りしたのは、右京が最後に手紙に書いていた「宮部たまき」という名前だ。言わずと知れた宮部たまきは右京の元妻で、かつて「花の里」という小料理屋で右京らを癒し、いまは旅に出ている女性。亀山夫婦のラブラブぶりに触発され、右京の心に浮かんだのが彼女の名前だというのも胸アツだが、右京が彼女の居場所を把握していることも驚きだ。手紙の形での交流が続くためには、住所が必須なのだから。ここにも1つの愛があった。
なお、薫と伊丹の掛け合いもSNSを席巻。「おやあ、珍しい亀がいたぞ」とつっかかる伊丹も楽しいが、聞き込み現場で後から現れた伊丹に薫が「お前こそ毎回毎回、そんなに俺のこと好きか?」と絡むのも面白い。伊丹が間髪入れずに「気持ち悪いこというな」と返すと、「相変わらず」「じゃれ合いおもろい」「仲良しだ」「この2人は心が和むな」という感想が飛び交っていた。(文・早川あゆみ)