『ガンダムSEED』田中理恵、ラクス生誕祭で涙腺崩壊 福田監督から約6分の愛ある手紙
アニメ「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」でラクス・クラインを演じる声優の田中理恵が4日、新宿ピカデリーで行われた映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』ラクス・クライン生誕記念舞台あいさつに出席。監督の福田己津央からサプライズで愛ある長文の手紙を受け取り、号泣する一幕があった。イベントには、保志総一朗(キラ・ヤマト役)と下野紘(オルフェ・ラム・タオ役)も参加した。
【動画】西川貴教、『ガンダムSEED』主題歌に込めた熱き想い 単独インタビュー
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は、アニメ「機動戦士ガンダムSEED」(2002~2003)、その続編「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」(2004~2005)に続く約20年ぶりのシリーズ最新作。1月26日に全国公開され、昨日までの9日間で、動員112万人・興収18億900万円を超える大ヒットを続けている。
最新作のカギを握る一人であるラクス・クラインの誕生日が、2月5日であることにちなんで行われた本イベント。ラクス演じる田中は、これまで保志ふんするキラとの距離が近づかなかった関係性について「もうエンゲージですよね。結婚するんじゃないですかね」と変化を述べる。
保志も「もうちょっと引っ張ってもいいのかな」と述べつつ「やっぱり女性というのは、はっきりしてほしいのかもしれませんね」と納得した様子を見せると、「でもオルフェの存在がなければ、ずっと二人の関係性は変わらなかったかもしれませんね」と語る。
新キャラクター・オルフェを演じた下野は「これまでネタバレがNGで何も話せなかった」と笑うと、「オルフェはキラやラクスに出会い、いろいろなアクシデントや障壁をもたらされたからこそ、成長できる部分もあったと思う」と物語の深みについて触れる。
田中は「必要だから愛するのではありません。愛しているから必要なのです」というラクスの劇中セリフについて、「脚本家さんはすごい。アニメに関わらず、こういうセリフを言われたらグッときます。それをどうやって伝えたらいいのか、かなり頑張りました」とアフレコ秘話を明かすと、下野は「オルフェは、はっきりラクスから拒絶されてショックだったと思う」と回顧。その後の展開について、下野は「オルフェはやりすぎましたね」と語ると、田中は「ちょっと(胸)触っていましたよね……」と思わぬ方向にトークが展開し、会場は爆笑に包まれていた。
楽しい雰囲気のなか、サプライズで福田監督から田中に手紙が届く。「『ガンダムSEED』放映から20年以上ラクス・クラインを演じてくれてありがとう」という書き出しから始まった手紙には、田中の声と芝居がキャラクターに深みと感情の豊かさを与えてくれたことや、今回は披露することはなかったが、田中の透き通るような歌声を絶賛するコメントも。
さらに、田中が20年前の初アフレコで、当時声優事務所ではなく芸能事務所の所属で、所作に戸惑いがあるなか頑張って臨んでいたことや、最初はフレイ役でオーディションに来ていたこと、そこでラクスに推奨されたことなどの裏話が披露された。
約6分にわたる福田監督の愛に溢れた手紙に、田中は号泣し、スタッフがハンカチを渡しに行く場面も。手紙の最後には「『ガンダムSEED』のなかで、ラクスはあなたのおかげで魅力的で記憶に残る存在になりました。その貢献に心から感謝します」とつづられると、田中は「こみあげてくるものがたくさんありました。感動しすぎて涙腺が崩壊してしまいました」と最後は照れ笑いを浮かべていた。
フォトセッションの前、号泣してしまった田中が一度降壇すると、福田監督はほぼリピーターで埋め尽くされた会場を見渡し、「質問に答えますよ」と即席でティーチインを開催するなど、終始愛に溢れた舞台あいさつとなった。(磯部正和)