長谷川博己、7年ぶり日曜劇場主演 4月期「アンチヒーロー」で常識覆すダークで危険な弁護士に
TBS4月期の日曜劇場で長谷川博己主演の「アンチヒーロー」(4月スタート、毎週日曜よる9時~9時54分)が放送されることが2日、明らかになった。長谷川が演じるのは、限りなくダークで危険な弁護士。有罪率99.9%と言われる日本の刑事裁判において、たとえ犯罪者である証拠が100%揃っていても無罪を勝ち取り殺人犯をも無罪にしてしまう。長谷川にとって日曜劇場枠で主演を務めるのは2017年放送の「小さな巨人」以来約7年ぶり、地上波の連続ドラマで主演を務めるのはNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(2020~2021)以来約3年ぶりとなる。
本作は、弁護士ドラマという枠組みを超え、長谷川演じるアンチヒーローを通して視聴者に“正義とは果たして何なのか?”“世の中の悪とされていることは、本当に悪いことなのか?”を問いかけるストーリー。彼がスピーディーな展開で次々に常識を覆していき、「電車に一本乗り遅れてしまった」「朝忘れ物をして取りに帰った」といった日常のささいなきっかけで正義と悪が入れ替わり善人が悪人になってしまう、バタフライエフェクトのような逆転パラドックスエンターテインメントが展開する。
主演の長谷川は「7年ぶりに日曜劇場に出演させていただくことになりました。今回は日本の司法組織が舞台となる完全オリジナルストーリーです。法治国家である日本において、やはり法がすべてなのでしょうか? 色々な公判を傍聴、取材させていただき、果たして、何が正義で、何が悪なのか、自分自身もよくわからなくなってきました。正直、ドラマでここまでのことを描いてよいのか心配になるくらいですが、とにかく視聴者の皆様に楽しんでいただけますようスタッフ・キャスト一丸となって挑む所存です。お楽しみに」とコメント。
プロデューサーの飯田和孝は「正しいことが正義なのか、間違ったことが悪なのか、そんなことを思ったときに、ふと考えることがあります。「自分の大切な人が危篤状態になって、車で向かっているときに、スピード違反で警察に捕まってしまう。そのとき自分は、警察を振り切ってでも大切な人のところに急ぐのか、警察は死を前に泣き叫んでいる僕を見たらどう思うのか、その取り締まりが万が一、度を過ぎたものだとしたら…」いつも結論には達しないのですが、一つだけ確かなことは、自分が動く「理由」や判断の「物差し」は、自分にとって大事なモノや大切な人が大きく関わっているということです。おそらく誰しもが同じではないでしょうか? このドラマの主人公は、ヒーローとは到底言い難いアンチヒーローな弁護士です。所詮人間が作り上げた「法律」というルールを、彼がどう使い、どう利用していくのか。どんなアンチなエンターテインメントになっているのか、是非楽しみにしていただけたらうれしいです。そして、見てくださる方が、少しでも自分にとって大切な何かを思うきっかけになってくれたらと願っています」としている。
演出を「小さな巨人」で組んだ田中健太らが、脚本を「ドラゴン桜」(2021)「VIVANT」(2023)などの日曜劇場に脚本の一人として参加してきた山本奈奈らが務める。(編集部・石井百合子)