伊藤淳史、25年「べらぼう」で20年ぶり大河出演 追加キャスト6名発表
横浜流星主演の2025年放送の大河ドラマ第64作「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の追加キャストが21日に発表され、伊藤淳史が20年ぶりに大河ドラマに出演することが明らかになった。伊藤が演じるのは新興勢力の妓楼「大文字屋」の妓楼主。経費削減のため女郎に安いカボチャばかり食べさせたことから“カボチャ”のあだ名を持ち、“ドケチ”として江戸中に知られ、子どもたちの口ずさむ歌にもなったといわれている。主人公・蔦屋重三郎の故郷・吉原で共に生きる人々として新たに発表されたのは伊藤のほか高橋克実、中村蒼、正名僕蔵、山路和弘、六平直政。
本作は、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴らを見出し、東洲斎写楽を世に送り出し、江戸のメディア王として時代の寵児となった蔦屋重三郎(横浜流星)を主人公にしたストーリー。脚本を、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、NHKドラマ「大奥」シリーズなどの森下佳子が務める。
現在、主演ドラマ「離婚しない男~サレ夫と悪嫁の騙し愛~」(テレビ朝日系)が放送中の伊藤。大河ドラマへの出演は「義経」(2005)以来、20年ぶりとなる。伊藤は出演にあたり「カボチャと呼ばれたドケチ。もう、魅力以外見つかりません!吉原についての歴史をきちんと学びながら、楽しい作品をお届け出来るよう、スタッフ共演者の皆様と、力を合わせて頑張ります!私自身、20年ぶりの大河ドラマに出演させて頂けること、大変光栄に思います。よろしくお願いいたします。カボチャ、大好きです!」とコメントを寄せている。
蔦屋向かいの“つるべ蕎麦”の主で重三郎を幼いころから見守ってきた半次郎(はんじろう)役に六平直政、重三郎の育ての親で吉原を代表する引手茶屋・駿河屋(するがや)の主役に高橋克実、重三郎の義兄で流行りもの好きな放蕩息子・次郎兵衛(じろべえ)役に中村蒼、名妓を輩する老舗の妓楼主松葉屋(まつばや)役に正名僕蔵、和歌、俳句、画に通じた教養人の妓楼主・扇屋(おうぎや)役に山路和弘。
高橋克実、中村蒼、正名僕蔵、山路和弘、六平直政のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
高橋克実
舞台は1700年代半ば。華やかな江戸の町人文化が発展した時代。この時代を描いたドラマで真っ先に思い出すのが、昭和46年に放送された「天下御免」。主人公は平賀源内でした。小学生だった私は毎週興奮して見ておりました。そして、令和7年に登場する主人公は蔦屋重三郎。自分が出演するというのに、早く見たい! 今からワクワクしています!
中村蒼
今回演じる次郎兵衛はちゃんと働かず遊びなどに熱心な息子で、吉原の問題には常にどこか蚊帳の外ではありますが、重三郎が悩みもがいている時に同じ目線で悩み、同じ目線で喜びを分かち合う、義兄だけど友のような存在だと思います。フラフラしている次郎兵衛ですが、どこか憎めずみなさんから愛されるような人物に出来るようにしたいと思います。
正名僕蔵
老舗妓楼の楼主、すなわち忘八をやらせていただきます。忘八……、すごい言葉ですね。とは言え、役者稼業を生業としている私にもどこか“忘八”めいたところがあるような……。不孝者は否めませんから、さっそく“孝”は欠けておりますし、年長者に従順である意の“悌”も怪しいところです。“忠”、“信”は心許なく、“仁”、“義”も疑わしい。あっという間に忘六です……。そんな忘六者ではありますが、せめて“礼”と“智”はおざなりにせず、役を務めさせていただく所存です。よろしくお願いいたします。
山路和弘
この時代、人物、特に絵師たち物書たち版元たち。実は私の大好物でして。十返舎一九や、この蔦重も好きでやらせて頂いた事がございます。様々な思惑が渦巻く中、生き残りを賭け江戸市中を、そして吉原を全力疾走する姿。たまりません。さて今回いただいた「扇屋」というお役。蔦重の敵やら味方やら、善人やら悪人やら(多分後者でしょうが…)まだ判りかねますが、如何相成ります事やら。乞うご期待。
六平直政
人口100万を超える世界有数の大都市、江戸。その江戸の吉原、五十間道にあった、つるべ蕎麦の店を営む、半次郎。この主人・半次郎が私の役です。野暮を嫌い、粋を重んじる、江戸っ子には、3 分で食い終る蕎麦が最も似合っていた。市井の人々に混じって蔦屋重三郎も半次郎のつるべ蕎麦を食べながら、さまざまなことを半次郎に相談していた。吉原五十間道のつるべ蕎麦の半次郎は江戸の様々な変化を日々、目の当たりにしていた。この半次郎が見ていた江戸の人々が織り成す世界も「べらぼう」の毎回の楽しみになるとよいと思います。蔦重と半次郎の2人の関係も楽しみです。