長編アニメ映画賞はジブリ『君たちはどう生きるか』!『千と千尋の神隠し』以来21年ぶり2度目の快挙
第96回アカデミー賞
第96回アカデミー賞授賞式が11日(現地時間10日)に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、スタジオジブリの宮崎駿監督作『君たちはどう生きるか』が長編アニメ映画賞を受賞した。日本映画の同部門受賞は、第75回の『千と千尋の神隠し』(宮崎監督作)以来21年ぶり2度目の快挙となる。
『君たちはどう生きるか』は、宮崎監督が引退撤回後、『風立ちぬ』以来10年ぶりに発表した新作長編。これまでにニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、ボストン映画批評家協会賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞など名だたる賞のアニメーション部門を制しており、アニメ界のアカデミー賞とされるアニー賞でもキャラクターアニメーション賞とストーリーボード賞の2冠に輝いていた。
オスカーでは、アニー賞作品賞を受賞した『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』との一騎打ちになると予想されており、『君たちはどう生きるか』が強力なライバルを抑えて見事に栄冠をつかんだ形だ。授賞式には宮崎監督および鈴木敏夫プロデューサーは出席せず。プレゼンターを務めた『マイティ・ソー』シリーズのクリス・ヘムズワースがオスカー像を代理で受け取っていた。
なお、宮崎監督はこれまで『ハウルの動く城』と『風立ちぬ』でもアカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされており、引退発表後の2014年にはアカデミー名誉賞も授与されている。(編集部・市川遥)