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「光る君へ」源明子の告白に戦慄 役のヒントは六条御息所

第12回より瀧内公美演じる源明子
第12回より瀧内公美演じる源明子 - (C)NHK

 吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で藤原道長(柄本佑)のもう一人の妻となるのが、瀧内公美演じる源明子。瀧内によると役柄のヒントは「源氏物語でいう“六条御息所”」だというが、24日放送・第12回では明子がその片鱗ともいうべきシーンがあり、戦慄の声が上がった(※一部ネタバレあり。第12回の詳細に触れています)。

【画像】道長を巡る3人の女たち…第12回場面写真

 NHK作品では、昨年10月期放送の「大奥」(Season2)の阿部正弘役で見せた涙を誘う名演も記憶に新しい瀧内。大河ドラマへの出演は本作が初となり、演じる源明子は10日放送・第10回で初登場した。明子は父の源高明が政変で追い落とされ、幼くして後ろ盾を失った不遇の身。第12回では、父を破滅させた藤原に恨みを持っていることが明らかになった。

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 第12回では妾になることを承知しないまひろに業を煮やした道長が、左大臣の娘・源倫子(黒木華)との縁談を進めると同時に、姉・詮子(吉田羊)によって源明子と引き合わされる展開に。詮子は明子の父・高明を大宰府に追いやったのは藤原のしわざである事実をふまえ、高明の怨念によって帝(一条天皇)や藤原に禍が降りかかることを回避するため、「高明の忘れ形見を妻にして慈しみ、怨念を鎮め高貴な血をわが家に入れる」と道長に縁談を持ち掛けた。

 話題を呼んだのは、詮子が明子と道長を引き合わせようとしたのちのシーン。道長が世話をすることを快諾した明子だったが、その夜・兄の源俊賢(みなもとのとしかた/本田大輔)に報告した際、思いもよらぬ企みを告白。「よい話だ。そなたが道長の妻になれば醍醐の帝につながるわれらにも光が当たるやも」と喜ぶ兄に対し、明子は「道長の妻となれば兼家に近づけます。兼家の髪の毛一本でも手に入れば憎き兼家を呪詛できます」「私の心と体なぞどうなってもよいのです。必ずや兼家の命を奪い、父上の無念を晴らします」と兼家(段田安則)への復讐を誓った。表情のない顔で恐ろしい計画を口にする姿に、「そうきたかぁ…」「目が死んでる」「こわー」「明子さまやべえ」「またすごい人が出てきたぞ」「新しい地獄の始まり…」「兼家どんだけ恨まれてるんだ」と震え上がる視聴者が続出した。

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 なお、詮子と言葉を交わした際の明子の様子も冷ややかなもので、「ご不自由なことはございませぬか」「明子さまのお身の上を思うにつけ、何かできないかと思っておりましたので」という詮子に、明子は詮子の思惑を見抜いているのか無表情で「ありがとうございます」とそっけなく流し、気まずい沈黙が流れる場面もあった。

 瀧内の出演発表時に寄せたコメントによると「制作者のみなさまからは、役柄のヒントは源氏物語でいう“六条御息所”と、現段階では言われております」と言い、「なんというか、よく言えば奥深い、はっきり言えば"おどろおどろしい"女がやってきたなと思いました。まだ台本をいただいてないのでどうなるかはわかりませんが、年月をかけてひとりの人間を演じますので、今までに感じたことのない感情の積み上がりがあるんじゃないかな、と。役とともに生きていくのが今から楽しみです。大石静さんが紡いでくださる言葉を話すことが今から楽しみでなりません。明子さんをしっかり奥深く全うしたいです」と意気込みを語っていた。

 六条御息所は、紫式部が書いた「源氏物語」に登場する架空の人物。主人公・光源氏を愛するあまりに生霊となって源氏がかかわった女性たちを殺める恐ろしいキャラクターとして知られている。瀧内と柄本は直木賞作家・白石一文の同名小説を原作とした映画『火口のふたり』で共演。激しい濡れ場にも挑み、瀧内が第93回キネマ旬報ベスト・テンの主演女優賞に輝いた。(石川友里恵)

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