次の朝ドラ「虎に翼」のモデルはだれ?
俳優の伊藤沙莉が主演を務める連続テレビ小説の第110作「虎に翼」が、4月1日から始まる。放送を前に、主人公・猪爪寅子(いのつめ・ともこ)のモデルとなる人物について紹介する。
「虎に翼」のモデルは、日本初の女性弁護士の一人である三淵嘉子(みぶち・よしこ)さん。大正3年(1914)に生まれ、明治大学専門部女子部法科で学び、昭和13年(1938)に当時の司法試験である高等文官試験司法科に合格。日本で初めて誕生した女性弁護士の一人となる。戦後は、それまで女性はなることができなかった裁判官を目指し、昭和24年(1949)に裁判官に。その後、女性初の判事、裁判所長も務めた人物だ。
本作はそんな三淵さんをモデルとするが、登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描かれる。日本で初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリーで、困難な時代に道なき道を切り開いてきた主人公とその仲間たちの情熱あふれる姿を描く。
脚本を手掛けるのは、よるドラ「恋せぬふたり」(2022)で第40回向田邦子賞を受賞した吉田恵里香。伊藤が演じる猪爪寅子は、女学校の卒業を迎えた年に、お見合い結婚を勧める母親を振り切って、女性に法律を教える日本で唯一の学校への入学を決意。そこで出会った仲間たちと切磋琢磨して、やがて日本初の女性弁護士となるキャラクター。語りは俳優の尾野真千子が務め、米津玄師の主題歌「さよーならまたいつか!」がドラマを彩る。(清水一)