高畑充希「光る君へ」の藤原定子は「陰のある花のようなイメージ」
吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で一条天皇に入内する藤原定子を演じる高畑充希が、本作で描かれる定子のキャラクター像や一条天皇との関係についてインタビュー動画「君かたり」内で語った。
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第13回「進むべき道」は、前話から4年後が舞台。藤原道隆(井浦新)の娘・定子(高畑)が、元服してわずか20日後の一条天皇(柊木陽太)に入内。定子が年下の幼い帝と距離を縮めていく様子が描かれた。
居心地悪そうにもじもじする一条天皇に対し、定子は変顔を見せたり、好きなモノを聞いたり和ませようと心を砕いた。「お上のお好きなモノをわたしも全部好きになります」という定子に「母上、椿餅……」と答える一条天皇だったが、定子はひそひそ声で「わたし、虫だけは苦手なんです」と打ち明けて一条天皇を破顔させていた。
高畑は定子の印象を「お花っぽいイメージです。といってもヒマワリみたいな子、夏にパァっていう花というよりは、華やかなんだけど陰も少しあるようなお花みたいなイメージの人です」と答え、「今は楽しく明るく小さい一条くん(一条天皇)と一緒のシーンもまだ多いので、純粋に楽しんでやろうと思っているんですけど、ここからいろんなことが起こっていく人なので、その過程でどんどんいろんな影響を受けていったり。まぁでも芯はある人かなと思うから影響を受けない部分もあったり、探り探り演じていければと思っています」と今後について意気込みを語る。
定子の入内は藤原家の繁栄が目的だったが、高畑は「彼女がすごくよかったなと思うのは、その相手を好きになれたっていうこと」と言い、「今とはたぶん、全然感覚が違うだろうから政治的に利用されているみたいなネガティブなイメージというよりは、まぁそういうものだっていう育ち方をしているのかなと思っているんですけど彼女がすごくよかったなと思うのは、その相手を好きになれたっていうことかなと思っていて。だからこそ、どんどん悲劇に巻き込まれてはいくんですけど、ただ自分がヘマをする父親の行き先というかこれからに関わるっていうのをわかっているようで、わかっていなかったりしたのを今日ちょっとたしなめられるシーンがあったりして。でも、全部をやらされているっていう感覚で受け取らない人なのかなと想像しています、今は」とポジティブな人物像に触れる。
第13回では一条天皇の母・詮子(吉田羊)が訪れる場面もあり、定子との間にピリリとした空気も。詮子は、今や片時も定子のそばを離れたくないといった感の一条天皇に複雑な表情を浮かべつつ、「帝は大人の中で育ったゆえ遊び仲間がおらなんだ。そなたが来てくれてお顔つきも明るくなられた。これからもせいぜい遊んで差し上げておくれ」と話していた。
高畑は、一条天皇との関係について「今やっていて感じるのは、ものすごくいい意味で一条くんが定子に懐いているというか、ちょっと依存している感じもあって、だから「自分がこの人を守らなきゃ」みたいな気持ちもあったのかなってなんとなく感じていて、「この人のよりどころになれるのは自分だな」って思っているうちに彼も成長して自分のよりどころにもなっていったのかなっていう。そういう変化を数年のうちに遂げたのかなと思っています」と解釈を述べている。
なお、第13回より一条天皇は、高木波瑠から柊木陽太にバトンタッチ。ドラマ「最愛」(高橋文哉演じる朝宮優の幼少期)、「ミステリと言う勿れ」(菅田将暉演じる久能整の幼少期)、「岸辺露伴は動かない」(ジャンケン小僧こと大柳賢役)などに出演し、是枝裕和監督の映画『怪物』ではメインキャストに抜擢された名子役として注目を浴びている。(編集部・石井百合子)