大泉洋、87歳の両親に「映画は公開から3日間が大事」初動の重要性訴える
大泉洋が14日、都内で行われた映画『ディア・ファミリー』の初日舞台あいさつに登壇し、興行収入アップのために行っている活動を打ち明けた。この日は、菅野美穂、福本莉子、川栄李奈、新井美羽、松村北斗(SixTONES)、月川翔監督も来場した。
清武英利のノンフィクション小説に基づく本作は、心臓の機能をサポートする医療器具・IABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルの誕生秘話を描く家族ドラマ。舞台は1970年代。小さな町工場を経営する坪井宣政(大泉)は、生まれつき心臓疾患を持つ幼い娘・佳美(福本)の余命が10年しかないと知りがく然とするが、娘のために人工心臓を開発しようと立ち上がる。
大泉は「僕も自分の家族のためなら、やれることは何でもすると思います。人工心臓を作る決断になるかはわからないけど、すべてを投げ打っても何かをするという思いは同じだと思いました」と家族への愛を吐露。とはいえ、しっとりと話が終わるわけがなく「わたしは両親に『映画が公開になります。映画というのは公開から週末3日間が大事なんだ。この3日間の間に必ず行け』と言うんですね」とぶっちゃけ。
両親は87歳だそうで「年寄りが3日間のうちに行けと言われても大変なんだよ。わたしたち2人が行ってなんか変わるのかい? そんなに言うならアンタが何百枚もチケットを買えばいいんじゃないの!」と反論されても、大泉は「うるさい。いいから行け。それで友達に伝えろ」と口コミまで要求することを明かす。MCから「初動が大事」とまとめられると、「初動が大事ということが言いたいわけじゃなくて、両親に感謝している」とポジティブ変換して会場の笑いを誘った。
作品にちなみ、次に叶えたい夢を問われた大泉は「日本の映画で(米)アカデミー賞を獲れたら素晴らしいですよね。日本の映画で海外の素晴らしい賞を……。いろんな方が獲りますけど、ああいう作品が作れたらいいなと思います。(役者が)海外に出ていくという話もありますけど、真田広之さんのように日本の作品を海外に認めてもらうというのが夢」と世界中で話題となったドラマ「SHOGUN 将軍」をプロデュースした真田の名前を出して、胸中を語った。
終盤、大泉は「いろんな宣伝に出ますと、ふざけたことばかり言ってしまうので、この映画の良さが本当に伝わるかどうか気になってしまいます」と心配しつつ、「こんなにも誰かのために何かをしたいという気持ちにさせてくれる映画はないと思いました。動き出したいけど勇気が出せないとか、小さいことで悩んでいたりする人たちの背中をどーんと強く押してくれる映画だと思います。大泉洋に泣かされるのは悔しいと思う方もいるかもしれませんが、どうぞ観てください」と真面目にアピール。しかし、締めではやっぱり「大泉洋は嫌いでも……『ディア・ファミリー』は嫌わないでください!」と、AKB48時代の前田敦子の名言を用いて悪ふざけ。すかさず、元メンバーの川栄から「ダメです。大泉さんのじゃないです」とダメ出しされていた。(錦怜那)