江口のりこ、10年ぶりに小泉孝太郎を追い詰める巡り合わせ 小泉「また10年後が楽しみ」
俳優の江口のりこが22日、都内で行われた『愛に乱暴』(8月30日公開)の完成披露舞台挨拶に登壇した。江口にとって今年、3本目の主演映画となる本作について「月日は流れるというか、去年たくさん働いたんだなって。みんなで作ったものが無事公開されているのはすごいことだなって思います」と話した。
【トークノーカット】江口のりこ、小泉孝太郎ら完成披露舞台あいさつの様子
吉田修一の同名小説を、映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』『さんかく窓の外側は夜』などの森ガキ侑大が実写化した本作。威圧感がある義母や自分に無関心な夫への不満を振り払うかのように丁寧な暮らしを送ることに固執する女性に、不穏な出来事が次々と降り掛かるさまを描く。イベントには江口のほか小泉孝太郎、風吹ジュン、馬場ふみか、森ガキ監督も登壇した。
撮影は昨年8月に行われた。江口は原作に強く惹かれていたといい、「原作を読んでとても面白いなって。(主人公)桃子のキャラクターもおかしみがあると思いました」と述べる一方、「映画の脚本はそれに比べるとだいぶスマートになっている。これを小説を読んだ時に私が感じた時のように面白く見せるのがとても難しいなって思っていた」と正直な胸の内を明かす。
そんな中、日々一緒に撮影をしていた風吹の背中を見て考えが変わったと回顧し、「ここに風吹さんがいて、ここにいいお母さんがいるんだと。この流れでお芝居をしていけば映画は完成するんだから、もう小説は忘れて映画の『愛に乱暴』を作ろうと思えた」と吐露。
江口は小泉との共演についても「10年前も共演して、孝太郎さんを追いかけ回す役だったんです。今回もまた追いかけ回すのかなって。でも一緒に芝居をしていて、本当に小泉孝太郎さんって面白い人だなって思いました。一緒に居れて楽しかったです」と振り返り、小泉も「江口さんはいつも変わらないのがすごいなって思いました。どこにいても江口さん。平常心」と変わらぬ江口の印象を語る。
小泉はまた、「江口さんから『ご縁がある。10年に一度のサイクルで孝太郎さんを追い詰めている』って言われて、それがすごく嬉しかった」とも。「芸能界、いろんな方と共演することはあるんですけど、もう一度一緒に共演するのは奇跡的なこと。また、僕は追い詰められる役。これは巡り合わせだなと思いました。また10年後が楽しみです」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)