『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』再上映決定 300カット以上リテイク「R15+」の真生版
昨年11月に公開された、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の劇場版最新作『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が、 327カットのリテイクに音も再ダビングし、レイティングもPG12からR15+指定となった“真生版”として、10月4日から全国で再上映されることが決定した。リテイクされたカットを中心に構築された予告映像も公開されている。
原作者・水木しげるさんの生誕100周年記念作品として公開された本作は、昭和31年、日本の政財界を裏で牛耳る一族が支配する、哭倉(なぐら)村を訪れた、妻を探す鬼太郎の父(声・関俊彦)と密命を帯びた血液銀行のサラリーマン・水木(声・木内秀信)が目にする怪奇を描く物語。
かつての目玉おやじである鬼太郎の父と水木の出会い、2人を待つ切ない運命、迫力のバトルシーンなどが口コミで評判を呼び、興行収入27.9億円、動員195万人を記録。多くの観客を魅了すると共に、第47回日本アカデミー賞において優秀アニメーション作品賞を受賞するなど高い評価を受けた。
真生版は、以前の公開バージョンからクオリティアップさせた327カットのリテイクに加え、音も再ダビングされており、リテイク分には絵コンテで当初想定されていた恐怖演出を復活させたカットも含まれる。
予告映像には、R15+版となり血しぶきと恐ろしさが増した本作の魅力の一端が映し出されているが、古賀豪監督はファンに向けて「R15+区分ということでご心配なさる方もいらっしゃるかもしれませんが、お約束します、 “鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版” はレイティングにかかわる部分はもちろんなのですが、むしろ映像自体のブラッシュアップに力を入れています。“恐ろしさ”というより、“妖しい美しさ”が増している事でより深く物語に陶酔し、感動していただけることでしょう」と自信をのぞかせている。
“真生版”の公開に向けた、関俊彦、木内秀信、古賀監督のコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』は10月4日より全国公開
関俊彦(鬼太郎の父役)
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が《再》上映? 一体どういうこと? と思っていたら、なんと『真生版』というタイトルで、再びの御披露目を行うという事でした。
これが、いつだったか耳に入ってきたレイティングを変えた別バージョンということでしたか!しかも《制作陣が当初想定していた恐怖の物語》なんて言われたら、これはもう見るしかありません。
新たなリテイクの部分も驚くほどの数ではないですか。これまで、この映画はイベントや商品展開など色々なコラボレーションによって、形を変えて劇場映画の枠を飛び出して来ました。
今回は、堂々と作品本編で、あらためて、この映画の魅力を皆さんに問いかける事になりました。
「鬼太郎誕生」のファンの方も、実はまだ観ていなかったという方も、どうぞこの機会をお見逃しなく!
木内秀信(水木役)
当初、本作の大人向けに振り切ったものを作りたい、と監督から聞いたことがありましたが、まさかそのバージョンが観られる日が来ると思っていませんでした、しかも劇場で!
PG-12として公開された本作ですが、制作陣がどのように想定していたのかが明らかになるということで、僕自身も楽しみでなりません。
昨年の映画公開からさまざまなイベントが目白押しで、依然として皆様に愛されていることを大変嬉しく思っております。
特別編「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版」劇場でお待ちしております!
古賀豪監督
あれは丁度一年前、鬼太郎を大人向けのホラー映画にする、という新たな挑戦に取り組む中、どこまで表現が許されるのか、我々スタッフも苦悩苦闘しながら、突き抜ける想いではみ出した半歩を、少しだけ退いたのがPG-12版です。
大変幸せなことに本作は多くのお客様から応援をいただき、今回“真生版”として、本来作りたかった姿として、 劇場公開することとなりました。
R15+区分ということでご心配なさる方もいらっしゃるかもしれませんが、お約束します、 “鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版” はレイティングにかかわる部分はもちろんなのですが、むしろ映像自体のブラッシュアップに力を入れています。“恐ろしさ”というより、“妖しい美しさ”が増している事でより深く物語に陶酔し、感動していただけることでしょう。
是非! 劇場でご覧ください