実写「ONE PIECE」Mr.3俳優「あの髪型になるのが楽しみ」デヴィッド・ダストマルチャン、来日は「生涯の夢」
主演ホラー映画『悪魔と夜ふかし』が10月4日から公開される俳優のデヴィッド・ダストマルチャンが、本作への思いを明かしながら、日本訪問への希望と、先日出演が発表された、Netflixオリジナルシリーズ「ONE PIECE」のシーズン2で演じるMr.3について語った。
『悪魔と夜ふかし』は、1970年代のテレビ番組で起きた怪異を収めた、封印されたマスターテープという設定のファウンドフッテージホラー。デヴィッドは、低迷する番組人気を取り戻そうと、ハロウィンの夜に、悪魔が憑依しているという少女への生インタビューに挑む司会者ジャックを演じる。
『ダークナイト』(2008)でジョーカーの信奉者を演じ、鮮烈な印象を残したデヴィッド。そのほかにも『アントマン』シリーズのカート役や『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)のポルカドットマン役など、これまで演じた個性的なキャラクターと比べると、深夜トークバラエティー番組の司会役は、常識人にも思えるが「確かにジャックは、一流のショーマンであり、コメディアンであり、チャーミングで、人に好かれるキャラクターです。でも、その裏では、ある大切な人を失った悲しみやトラウマを抱えていて、その事実に向き合うことができていない。底の知れない危機の中にいて、あがいているような人物でもあります」
「さらに、自分の番組の人気は低迷していてキャンセル目前。キャリアが大炎上して終わりそうな状況に追い込まれています。本当に人生のギリギリ崖っぷちにいるんです。僕自身も、長らく『この仕事が最後になるんじゃないか』っていう恐怖心を抱えていた時期があったので、とても面白いキャラクターだと思ったし、命を吹き込みたくなるようなドラマがそこにあると感じられたんです」
ジャックと出演者たちの濃厚な人間ドラマはもちろん、当時のカルチャーや時代の空気感を巧みに再現した映像と、番組中に起きるリアルな怪奇現象描写も完成度が高く、デヴィッドも「まさに、僕の大好きな70年代に映画を作ってるような感覚でした」とリアルさに太鼓判。「(兄弟監督の)コリンとキャメロンは、怪奇現象が実際に起きているかのように、なるべくプラティカルに撮ることを大事にしてくれました。腕利きの特殊メイクチームが、ラテックスで作った肉片なんかがそこに本当にある感じ。まるで、ジョン・カーペンターの撮影現場を見ているような気分でしたよ。実際に、そこで何かが起きていると感じながら演技ができたんです」と自信をのぞかせた。
そんなデヴィッドだが、実は「子供の頃から、日本の文化……音楽や映画をずっと学んできました。日本の映画監督にも大好きな方がたくさんいます」というほどの日本好き。日本への訪問が「生涯の夢」だといい「例えばコンベンションとか映画のプロモーションとか、日本で映画を撮影するとか、何か機会があれば絶対に行きたいと夢見ています。日本に僕のファンがいてくれるのかはわかりませんが、もし、お一人でもいらっしゃるのであれば、そのことに心から感謝しているし、あなたを愛してますと伝えたいですね」と語る。
だからこそ、「ONE PIECE」への出演は彼にとって「本当に特別なこと」だという。「皆さんにぜひ伝えたいのが、僕は小さな頃から日本の漫画、アニメが大好きで、ずっとコレクションしてきたということ。宮崎駿監督をはじめとする名匠たちの作品はもちろん、例えば『吸血鬼ハンターD』『ドラゴンボール』『黒執事』『ポケモン』(ポケットモンスター)といった作品が大好きなんです」と日本愛が止まらない。
さらに「ただ実は、僕以上に、漫画とアニメが大好きな人物が家にいて、それが10歳になる息子です。“取り憑かれている”といってもいいくらい(笑)。家族そろって大の『ONE PIECE』好きなんですが、僕が知る限り、世界一のファンは息子ですね。コミックはもちろん、アニメも全部網羅していますから。今は、彼に色々と教えてもらっています」と明かす。
「『ONE PIECE』に出演すると息子に伝えた時は、史上最強にクールな父親になることができましたよ。これまでの仕事だと、“ちょっとイマイチだね”とか“パパ、これはちょっと引く……”みたいなことを言われてしまっていたので(笑)。でも今は『ONE PIECE』に出る最高にイケてるパパだと思ってくれています」
本格的な撮影はこれからだといい「サイズは測りましたが、衣装合わせもしていなくて、まだMr.3になれていないんです。だから、今お知らせできることはないのですが、Mr.3をあの髪型で演じられることに、心からワクワクしています」とにっこり。「Mr.3というキャラクターに見合うだけの演技がしたいですね。僕自身もすごくワクワクしていて待ちきれない気持ちでいっぱいです。日本のファンの方々も誇らしく思ってくれるようなものを、このキャラクターにもたらしたいと思っています」と意気込みを語った。
「それと実は、僕はキャンドルが大好きなんです。いつも家ではキャンドルをつけてすごしています。すごくマジカルなものだと思っていて、火を見つめること自体も好き。その辺も、Mr.3役に選んでもらえてツイてましたね」(編集部・入倉功一)