「ビーストウォーズ」柚木涼香、声優無法地帯で心が病んでいた時期「公式プロフィールから消してたくらい」
9日、映画『トランスフォーマー/ONE』の大ヒット記念トークイベント第2回が東京都・立川のシネマシティ シネマ・ツーにて行われ、前回に引き続き、日本語吹替版声優の柚木涼香(エアラクニッド役)と音響監督の岩浪美和が登壇した。
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『トランスフォーマー』シリーズ最新作は、司令官オプティマスプライム(吹替声優:中村悠一)と宿敵メガトロン(吹替声優:木村昴)の若き日の友情秘話や、トランスフォーム能力の起源などを映し出す3DCG映画。この日は、「立川でも宇宙を一つに!極上爆音上映」と題して、岩浪による音響監修で最高級の音にこだわったバージョンが上映された。
柚木と岩浪は、声優陣がキャラクターそっちのけで強烈なアドリブを連発した“声優無法地帯”アニメ「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」(1997~1998)からの付き合い。この日は、「ビーストウォーズ」当時の懐かしい思い出が次々と飛び出した。
蜘蛛型トランスフォーマー・ブラックウィドー役に柚木をキャスティングした岩浪は、「秘密兵器みたいな枠だった」と当時を振り返る。柚木も「岩浪さんのおかげですね。トランスフォーマーがなければ私は今どうしてただろう」としみじみ語るが、“声優無法地帯”と化した本作のアフレコ収録は過酷なときもあったそうで、「(岩浪監督からの演出が)『テストと同じこと言わないでね~!』とか『はい、面白い事言ってね~!』とか難易度高いときもありました……(笑)。そのときは私、一時期ビーストウォーズを公式プロフィールから消してたくらい心を病みました(笑)。でも、今は大好きです」とぶっちゃけ。岩浪も「そんなこと言った!? しかもそんなに辛かったの!? それはすみませんでした……」と謝っていた。
柚木は昨年、岩浪が音響監督を務めた実写映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の日本語吹替版にも参加し、オプティマスプライムたちと敵対するナイトバード役を務めた。岩浪が「柚木さんは皆勤に近いくらいトランスフォーマー作品に出ていて、蜘蛛のおねえさんはだいたいやってるよね。でも、ビースト覚醒のときは違った」と振ると、柚木は「ナイトバード役ですね。蜘蛛以外のキャラクターだったからお話頂いたときは本当に嬉しかったです!……でも、あのキャラクター、最後に爆死したんですよね。今後のシリーズにもう出られないじゃん! ってちょっと残念でした(笑)」と名残惜しそうな表情を見せた。
『ビースト覚醒』には柚木のほか、子安武人(オプティマスプライマル役)や高木渉(チーター役)といった「ビーストウォーズ」声優が再集結したが、「意外にビースト成分が少ない作品だったんだよね」と岩浪。「たとえばビーストウォーズで山口勝平さんが演じたラットルがいたら、あの世界観にデカいネズミがでてきたらバランス悪いよなって確かに思ったりもした(笑)。吹き替え版には“ビースト成分”を入れるために飛田展男さんやチョーさんに出て頂いた」と補足する。
柚木も同作に思い入れがあったようで「高木渉さんが演じるチーターは、ちゃんと語尾に『じゃん』って言ってて嬉しかった!」と言うと、岩浪は「本来、外画の吹替は厳しいんだけど、(チーター)そこだけは許してもらった。日本語版つくるのは結構大変なんだよ」と打ち明けていた。
今回もノンストップでトークが進み、気付けばイベント終了時刻に。柚木は「女性でも、トランスフォーマーシリーズ初心者でも楽しめる。ONE、わたしも気に入ってます! 最低2回はみてほしい!」とアピール。岩浪も「5回以上観てる方も結構いらっしゃるようでありがとうございます。この作品、もっともっと楽しんでいただきたいですね。君たちは友だち! 宇宙を一つに!」と最後にあいさつしていた。(編集部・倉本拓弥)