「踊る」12年ぶり新作が初登場首位!口コミで拡大公開の『侍タイムスリッパー』が急浮上
映画週末興行成績
10月11日から13日までの週末映画動員ランキングが興行通信社より発表され、「踊るプロジェクト」12年ぶりの新作『室井慎次 敗れざる者』が初日から3日間で観客動員25万1,000人、興行収入3億6,100万円を記録し、1位に輝いた。月曜日の祝日を含む4日間の累計成績は、動員34万5,000人、興収4億8,900万円。そのほか新作ではホアキン・フェニックスがアメコミの名悪役を演じた『ジョーカー』の続編『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』が2位にランクイン。1館から上映規模を拡大している話題のインディーズ映画『侍タイムスリッパー』が公開9週目で7位に浮上した。
初登場1位の『室井慎次 敗れざる者』は、湾岸署の刑事・青島俊作(織田裕二)と27年前に交わした“ある約束”を果たせなかった本庁キャリア組の室井慎次(柳葉敏郎)を主人公にした2部作の前編。警察を辞め故郷・秋田県で少年たちと穏やかに暮らしていた室井だが、他殺と思われる死体の第一発見者となったことをきっかけに、新たな事件が迫る。亀山千広プロデュース、君塚良一脚本、本広克行監督とシリーズ開始から27年を室井と共に歩んできた製作陣3人が再集結し、新たなキャストとして福本莉子、齋藤潤、松下洸平らが参加している。後編の『室井慎次 生き続ける者』は、11月15日公開。
2位の『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は、ホアキン・フェニックスがアカデミー賞で主演男優賞を獲得した前作から2年後が舞台。悪のカリスマとして祭り上げられたジョーカー(ホアキン)が謎めいた女性リー(レディー・ガガ)との出会いをきっかけに、理不尽な世の中の代弁者となっていくさまが描かれる。公開4日間の累計成績は、動員27万9,000人、興収4億5,600万円となっている。
3位に公開8週目の『ラストマイル』。前週よりワンランクダウンとなるも週末3日間で動員7万4,000人、興収1億1,100万円を記録。祝日も含んだ累計成績は、動員375万人、興収53億円を突破している。4位は、前週1位で初登場した『シビル・ウォー アメリカ最後の日』が続き、公開11日間の累計成績は動員29万人、興収4億円を超えた。
7位には、口コミで話題を呼び順次拡大公開されている『侍タイムスリッパー』が初めてランクイン。幕末の侍が落雷に打たれて現代の時代劇撮影所にタイムスリップし、“斬られ役”として第二の人生に奮闘する。普段は米農家を営む安田淳一監督の『拳銃と目玉焼』『ごはん』に続く長編3作目で、「自主映画で時代劇を撮る」という試みに「脚本がオモロいから」と東映京都撮影所が特別協力した。主人公の会津藩士・高坂新左衛門を山口馬木也が演じる。
今週は、堂本剛の27年ぶりの映画単独主演作『まる』、猟奇殺人鬼ジグソウが仕掛ける殺人ゲームを描くヒットシリーズの第10弾『ソウX』、1970年代に放送されたロボットアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」をフィリピンで実写化した『ボルテスV レガシー』、韓国のグローバルグループ・NCTのメンバー、テヨンのドキュメンタリー『TAEYONG: TY TRACK IN CINEMAS』、想田和弘監督が岡山県瀬戸内市牛窓町の人々や猫たちにカメラを向けたドキュメンタリー『五香宮の猫』などが公開される。(編集部・石井百合子)
【2024年10月11日~10月13日の全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)】※()内は先週の順位
1(初)『室井慎次 敗れざる者』:1週目
2(初)『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』:1週目
3(2)『ラストマイル』:8週目
4(1)『シビル・ウォー アメリカ最後の日』:2週目
5(3)『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』:2週目
6(4)『JUNG KOOK: I AM STILL』:2週目
7(圏外)『侍タイムスリッパー』:9週目
8(8)『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー! ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!』:5週目
9(6)『スオミの話をしよう』:5週目
10(5)『ふれる。』:2週目