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「阿修羅のごとく」は赤にこだわり 撮影は是枝監督作品常連のカメラマン

Netflixシリーズ「阿修羅のごとく」より障子に飛び散った赤ワイン
Netflixシリーズ「阿修羅のごとく」より障子に飛び散った赤ワイン

 向田邦子の名作ホームドラマを是枝裕和監督がリメイクするNetflixシリーズ「阿修羅のごとく」(世界独占配信中・全7話)。年老いた父に愛人がいたことが発覚したのをきっかけに四姉妹それぞれが抱える葛藤や秘密が浮かび上がっていく本作では、「赤」が象徴的な色として使われている。

「阿修羅のごとく」赤い小道具の数々

 1979年、1980年にNHKで放送され、舞台、映画化もされた「阿修羅のごとく」。Netflix版では、夫を亡くし、生け花の師匠として生計を立てる長女・綱子に宮沢りえ、会社員の夫と二人の子供と暮らす専業主婦の次女・巻子に尾野真千子、恋愛に不器用な図書館司書の三女・滝子に蒼井優、ボクサーの卵と同棲する四女・咲子に広瀬すずがふんする。四姉妹を取り巻く男性陣に、本木雅弘松田龍平藤原季節内野聖陽ら。

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 是枝監督は「阿修羅のごとく」と、鎌倉を舞台に四姉妹を描いた自身の監督作『海街diary』(2015)は「“四姉妹”の物語の表と裏」と語っているが、本作の撮影を『海街diary』と同様、瀧本幹也が担っている。映画『そして父になる』(2013)、『三度目の殺人』(2017)など是枝作品の常連であり、写真家としても活躍する瀧本が35ミリフィルムでとらえた端正な映像の中でも特に印象深いのが“赤”だ。

 例えば、赤ワインや赤い口紅、赤い毛糸玉、ボクシングのグローブ。3話では洗濯機の中を回る赤い靴下、洗い場の赤い食器、畳に置かれた赤い置時計、水槽の赤い海藻、剥かれた赤いりんごの皮などが映し出される。(石川友里恵)

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