横浜流星『正体』で初の最優秀主演男優賞「身命を賭す覚悟」貫いた役者魂
第48回日本アカデミー賞

第48回日本アカデミー賞授賞式が14日、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われ、俳優の横浜流星(28)が、映画『正体』の演技で最優秀主演男優賞に輝いた。
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同映画賞では過去に、第43回新人俳優賞(『愛唄 -約束のナクヒト-』『いなくなれ、群青』『チア男子!!』)、第46回優秀助演男優賞(『流浪の月』)を受賞しており、最優秀主演男優賞の受賞は初となる。
藤井道人が監督・脚本を務めた『正体』は、染井為人による同名小説を映画化したサスペンス。殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた男が、変装と潜伏を繰り返し、343日間にわたる逃亡劇を繰り広げる。横浜は、5つの顔を使い分ける指名手配犯・鏑木を器用に演じ分けた。
ブロンズを受け取った横浜は、「藤井道人監督とは出会って10年になります。5年前に自分は新人賞を受賞し、藤井さんは 『新聞記者』で最優秀作品賞をとりました。その時、自分は心の底から喜び、一緒にこの場に立ちたいと思いました。それから助演、今回、主演男優賞に藤井組でこの場にいれていることに大きな意味があります」と語り、『正体』の共演者、作品を愛するファンへ感謝を伝えた。
さらに、「自分は本当に芝居はうまくないですし、人間としてもあそびがなく、頑固でつまらない人間です。それを誰よりも分かっているから、毎日芝居のことを考え、作品命で、大げさかもしれないですけど、本気で身命を賭す覚悟で向き合っています。その向き合いが少し認めていただけたような気がして、励みになりました」と続けた横浜。「若輩者ですが、映画業界のさらなる発展のために、尽力してまいります」と決意を新たにした。
横浜は、特撮ドラマ「仮面ライダーフォーゼ」(2011)で俳優デビューし、スーパー戦隊シリーズ第38作「烈車戦隊トッキュウジャー」(2014~2015)のトッキュウ4号/ヒカリ役で知名度を高める。その後も、「初めて恋をした日に読む話」「着飾る恋には理由があって」といったドラマや、映画『ヴィレッジ』『春に散る』『あなたの番です 劇場版』などに出演。現在放送中のNHKの大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」では、主人公・蔦屋重三郎を演じている。
優秀主演男優賞は横浜のほか、綾野剛(『カラオケ行こ!』)、草なぎ剛(『碁盤斬り』)、山口馬木也(『侍タイムスリッパー』)、山崎賢人(『キングダム 大将軍の帰還』)が受賞している。(編集部・倉本拓弥)
※草なぎ剛のなぎは弓へんに剪
※山崎賢人の崎は「たつさき」が正式表記