いしだあゆみさん76歳で死去「北の国から」「金曜日の妻たちへ」など出演 「ブルー・ライト・ヨコハマ」が大ヒット

「ブルー・ライト・ヨコハマ」のヒットや、ドラマ「北の国から」などへの出演で知られる、歌手・俳優のいしだあゆみさんが、3月11日に亡くなったと、所属事務所のイザワオフィスが17日に発表した。76歳だった。
所属事務所は、17日に公式サイトを通じて「弊社所属アーティスト いしだあゆみ は、令和7年3月11日4時48分、甲状腺機能低下症のため、東京都内の病院にて76歳で永眠いたしました。ここに謹んでお知らせ申し上げますとともに、生前中に賜りましたご厚誼に心より御礼申し上げます」と発表。葬儀は近親者のみで執り行われた。故人の遺志により、お別れの会などを行なう予定もないといい「誠に勝手ながらご香典、ご供花、ご供物の儀は固くご辞退申し上げます」としている。
いしださんは1948年3月26日生まれの大阪府出身。フィギュアスケートの選手を経て芸能界にスカウトされ、梅田コマ劇場で初舞台を踏む。1964年に歌手デビューし、1968年に日本コロムビアに移籍。同年12月発売の「ブルー・ライト・ヨコハマ」が100万枚を超える大ヒットとなった。そのほか「あなたならどうする」(1970)などヒットを飛ばし、NHK紅白歌合戦に通算10回の出場を果たす。
俳優活動も平行し、1977年に 『青春の門 自立篇』で報知映画賞助演女優賞を受賞。日本アカデミー賞では、高倉健さんと共演した『駅 STATION』(1981)で優秀助演女優賞、『野獣刑事(デカ)』『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』(1982)で優秀主演女優賞、『学校II』(1996)でも優秀主演女優賞を受賞。1986年の『火宅の人』『時計 Adieu l'Hiver』で最優秀主演女優賞を受賞している。
テレビドラマでも、「阿修羅のごとく」(1979)、「北の国から」(1981)、「金曜日の妻たちへ」(1983)などの名作に出演。2024年に公開された映画『室井慎次 生き続ける者』『室井慎次 敗れざる者』にも出演した。
私生活では、2019年に亡くなった歌手・俳優の萩原健一さんと1980年に結婚したが、1984年に離婚している。2020年に令和2年度文化庁長官表彰、2021年に旭日小綬章受賞。(編集部・入倉功一)