目指したのは“リアルなスター・ウォーズ”『ローグ・ワン』クリエイターが描く名もなき戦士たちのドラマ「キャシアン・アンドー」

映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)へと直結するドラマシリーズ「キャシアン・アンドー」のシーズン2配信を前に、エグゼクティブプロデューサー兼脚本を担当するトニー・ギルロイと主演のディエゴ・ルナが、本作で目指したという「最もリアルな『スター・ウォーズ』を作ること」について語った。
【画像】『ローグ・ワン』前日譚「キャシアン・アンドー」シーズン2場面写真
シリーズの原点『スター・ウォーズ/新たなる希望』で重大な役割を果たした、帝国の究極兵器デス・スターの設計図。『ローグ・ワン』では、帝国から設計図を奪うため命がけの任務に挑んだ戦士たちの戦いが描かれた。
ドラマシリーズ「キャシアン・アンドー」が描くのは、“ローグ・ワン”の一員として任務に挑んだ、反乱軍の情報将校キャシアン・アンドー(ディエゴ)の過去。デス・スターの建設が進む、ジェダイがいない暗黒の時代を舞台に、“反乱軍”誕生の物語を描き出す。

『ローグ・ワン』で命がけのミッションに挑み、衝撃的な最期を迎えたキャシアン。映画では冷静沈着で厳格な頼れるリーダーとしてふるまう彼だが、本シリーズではまだ“大義”を知らず、借金を抱えながら暮らす一市民でしかなかった。『ローグ・ワン』そして『新たなる希望』とシリーズの原点に直結するシーズン2では、キャシアンら記録に残されない名もなき戦士たちが、命をかけて戦った最後の4年間を描く。
トニーは、そんなキャシアンの視点から描く本作について、当初は『スター・ウォーズ』を象徴するジェダイやライトセーバーがあえて登場しない作品にしたいと考えていたという。「銀河系には何十億もの生き物が生息していて、配管工や美容師、ジャーナリストもいます。革命は他の誰よりも彼らに影響を与えているんです。だから僕は、ジェダイをまったく知らない人たち、つまり普通の人たちの物語を描きたいと思っていました」と制作を振り返る。
その言葉の通り、本作に登場するのは、ジェダイやスカイウォーカー家の人々ではなく、帝国の圧政下で自由を奪われながら生きる普通の市民たち。シーズン1では、キャシアンやその旧知の仲のビックス、反乱活動に身を投じる謎の男ルーセン・レイエルなど、名もなき戦士たちが“革命”を起こすべく命をかけて帝国の脅威に立ち向かっていく姿が描かれた。

キャシアンを演じたディエゴは本作について「庶民について描かれているので、そこにジェダイはいません。だから、僕たちが見たことのない『スター・ウォーズ』作品になっています。人々が立ち上がらなければならない時代を描いていて、これは最も現実的に感じられる『スター・ウォーズ』なんです。僕たちの使命は、たとえはるか彼方の銀河系の物語だとしてもその物事が実際に起きそうだと感じられるよう、できるだけリアルにすることでした」と明かしている。(編集部・入倉功一)
ドラマ「キャシアン・アンドー」シーズン2は4月23日よりディズニープラスにて日米同時独占配信開始