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アカデミー賞助演女優賞は5人中4人が初ノミネート!本命予想が最困難のデッドヒート

第96回アカデミー賞

 毎年ノミネート発表寸前まで、なかなか本命を推測するのが難しい助演女優賞。アジア系がいないのが少々物足りない気もするが、アフリカ系やラテン系の活躍は、多様性を訴えるアカデミーの心意気でもあるのだろう。英国の名女優エミリー・ブラント、パワフルな歌声で魅せるダニエル・ブルックス、キュートなアメリカ・フェレーラ、ハリウッドきっての大物女優ジョディ・フォスターに、表現力では誰にも負けないダヴァイン・ジョイ・ランドルフ。個性もルックスも多様で、誰が助演女優賞を取ってもおかしくない実力を持つ女優たちによるデッドヒートが繰り広げられる。(文・平野敦子)

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エミリー・ブラント 『オッペンハイマー』

エミリー・ブラント
(C) Universal Pictures. All Rights Reserved.

 ジュディ・デンチと共演した舞台でデビュー。『プラダを着た悪魔』でハリウッド進出を果たし、同年『ナターシャの歌に』でゴールデン・グローブ賞助演女優賞(テレビ映画・ミニシリーズ部門)を受賞。その後トム・クルーズと共演した『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などの大作にも出演。『ヴィクトリア女王 世紀の愛』『砂漠でサーモン・フィッシング』『イントゥ・ザ・ウッズ』『メリー・ポピンズ リターンズ』などでゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネートされた。芝居も歌もアクションもなんでもござれのオールマイティ女優が、初のオスカー受賞にリーチをかける。

エミリー・ブラント
1983年2月23日生まれ
イギリス・ロンドン出身
主な出演作
ペイン・ハスラーズ』(2023)
『メリー・ポピンズ リターンズ』(2018)
クワイエット・プレイス』(2018)
『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(2009)

ダニエル・ブルックス 『カラーパープル』

ダニエル・ブルックス
(C) 2023 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 名門ジュリアード音楽院で演劇を学び、卒業後は舞台やドラマで活躍する。女子刑務所の日常を描くNetflixのドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」のターシャ・“テイスティー”・ジェファーソン役や、DCコミックスのキャラクターを基にしたドラマ「ピースメイカー」などへの出演でブレイク。2015年に上演された舞台「カラーパープル」で、オリジナル版でオプラ・ウィンフリーが演じたソフィアを演じ、ブロードウェイデビュー。高い評価を得てトニー賞の候補にもなった同役を映画版でもダイナミックに演じた勢いのある注目の新進女優が、初オスカー受賞を目指す。

ダニエル・ブルックス
1989年9月17日生まれ
アメリカ・ジョージア州出身
主な出演作
カラーパープル』(2023)
『オレたちの聖戦 』(2019)
『クレメンシー』(2019)
『ロスト・イン・マンハッタン 人生をもう一度』(2014)

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アメリカ・フェレーラ 『バービー』

アメリカ・フェレーラ
(C) 2023 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

 ロサンゼルスでホンジュラス移民の両親のもとに生まれ、南カリフォルニア大学に進学。人気コメディードラマ「アグリー・ベティ」で主役に抜てきされ、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞を受賞し、大ブレイク。『ヒックとドラゴン』シリーズではボイスキャストとしても活躍する。『エンド・オブ・ウォッチ』『ダム・マネー ウォール街を狙え!』などのクセの強い作品でも十分に存在感を発揮する個性派女優が、物語のカギを握るグロリアを演じた『バービー』で、オスカー初ノミネート&初受賞を狙う。

アメリカ・フェレーラ
1984年4月18日生まれ
アメリカ・カリフォルニア州出身
主な出演作
星つなぎのエリオ』(2025)
『ダム・マネー ウォール街を狙え!』(2023)
『エンド・オブ・ウォッチ』(2012)
旅するジーンズと16歳の夏』(2005)

ジョディ・フォスター 『ナイアド ~その決意は海を越える~』

ジョディ・フォスター
Netflix映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』独占配信中

 CM出演やドラマシリーズで子役として活動。マーティン・スコセッシ監督・ロバート・デ・ニーロ主演の『タクシードライバー』で少女の娼婦を演じ、10代でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。学業に専念した後、『ホテル・ニューハンプシャー』で本格的にスクリーンに復帰。『告発の行方』『羊たちの沈黙』でアカデミー賞主演女優賞を獲得し、人気と実力共にトップの座に就く。『リトルマン・テイト』では監督業にも進出し、自ら映画制作会社を立ち上げ、プロデューサーとしても活躍している。子役時代からの長いキャリアに、あふれる才能と知性、そして確かな演技力。無敵の大物女優にさらなる栄冠なるか。

ジョディ・フォスター
1962年11月19日生まれ
アメリカ・カリフォルニア州出身
主な出演作
パニック・ルーム』(2002)
『羊たちの沈黙』(1991)
『告発の行方』(1988)
『タクシードライバー』(1976)

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ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ 『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ
Seacia Pavao / (C) 2023 FOCUS FEATURES LLC.

 幼いころから演技に興味を持ち、テンプル大学を卒業後、イェール演劇学校で修士号を取得。ブロードウェイの舞台「ゴースト」のオダ・メイ・ブラウン役が高く評価され、トニー賞ミュージカル助演女優賞にノミネートされる。ロビン・ウィリアムズ主演の『余命90分の男』などへの出演でスクリーンでも頭角を現し、「Empire 成功の代償」などの人気ドラマにも出演。エディ・マーフィ主演作『ルディ・レイ・ムーア』のレディ・リード役でブレイクする。作品ごとに表情豊かな演技で観客を魅了する演技派女優の躍進に期待がかかる。

ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ
1986年5月21日生まれ
アメリカ・ペンシルヴェニア州出身
主な出演作
ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』(2023)
『オン・ザ・カム・アップ』(2022)
THE GUILTY/ギルティ』(2021)
『ルディ・レイ・ムーア』(2019)

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