コンペ部門21作品をCheck!
第65回ヴェネチア国際映画祭
8月27日(現地時間)から、第65回ヴェネチア国際映画祭が開幕。世界の注目が集まるコンペ部門には去年に引き続き日本映画が選出された。本映画祭と日本映画は相性が良いだけに、受賞の期待が高まります! そんなコンペ部門の21作品をいち早くチェックしてみましょう。
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『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』 |
英題:The Sky Crawlers 製作国:日本 監督:押井守 キャスト(声): 菊地凛子、加瀬亮、栗山千明、 谷原章介 ストーリー:ショーとしての戦争を楽しんでいる平和な時代。戦闘機のパイロット“キルドレ”たちは、永遠に年を取らず生き続けることを宿命づけられていた。キルドレのユーイチとスイトの出会いもまた、哀しい宿命の始まりだった。 |
ここに注目!:深いストーリーと圧倒的な映像美が、日本では高い評価を得ている本作。押井監督にとっては2004年の映画『イノセンス』以来の国際映画祭。宮崎駿監督に先駆けて、本映画祭初のアニメでの金獅子賞受賞となるかが見どころ。レッドカーペットや会見での菊地凛子のファッションにも注目。
(C) 森 博嗣 /「スカイ・クロラ」製作委員会
『アキレスと亀』 |
英題:Achilles
and the Tortoise 製作国:日本 監督:北野武 キャスト:ビートたけし、樋口可南子、柳憂怜 ストーリー:資産家の息子の真知寿(まちす)は絵を褒められ、ますます絵を描くことに没頭していく。両親の自殺で孤児になった真知寿はやがて青年になるが、絵ではまったく芽が出ない。妻子を顧みず芸術を追求する真知寿を、妻は変わらず支え続ける。 |
ここに注目!:映画『HANA-BI』が本映画祭で金獅子賞を受賞して10年、そして映画『監督・ばんざい!』から1年ぶりに、熱狂的なファンが迎えてくれるヴェネチアに北野武監督が戻ってきた。売れない芸術家とけなげな妻の関係をほのぼのとブラックユーモアを交えながら描く。そして2度目の金獅子賞(作品賞)、2度目の銀獅子賞(監督賞)に期待が高まる。
(C)
2008『アキレスと亀』製作委員会
『崖の上のポニョ』 |
英題:Ponyo
on Cliff by
the Sea 製作国:日本 監督:宮崎駿 キャスト(声):山口智子、長嶋一茂、天海祐希、所ジョージ ストーリー:さかなの子・ポニョは家出の最中、ジャムのビンにはまりこんで困ってしまう。それを助けてくれたのは、崖の上の一軒家に暮らす宗介だった。ポニョは海に連れ戻されても、人間の姿で宗介と会いたいと願うのだった。 |
ここに注目!:映画『千と千尋の神隠し』ではベルリン映画祭金熊賞を受賞し、2005年の本映画祭では栄誉金獅子賞を受賞した宮崎駿監督。日本ですでに観客動員が260万人、興行収入100億円を超える大ヒットとなっている本作だが、監督自身「わたしたちの映画を気に入ってくれるとうれしいです」と控えめながらも楽しみな心境を伝えている。
(C) 2008二馬力・GNDHDDT
『ザ・レスラー』(原題) |
原題:The Wrestler 製作国:アメリカ 監督:ダーレン・アロノフスキー キャスト:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド ストーリー:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド ストーリー:1980年代のアメリカ。ランディー・“ラム”・ロビンソンは心臓発作に見舞われ、プロレスラーとしての選手生命を絶たれてしまう。しかし、医師の忠告を聞かず、再びリングに上がろうとするが……。 |
ここに注目!:“猫パンチ”のミッキー・ロークが、今度はレスラーとしてリングに上がる本作。病を克服して復帰した主人公のように、ヴェネチアで華々しくもうひと花咲かせたい。ダーレン・アロノフスキー監督は、2006年の本映画祭のコンペ部門に出品した映画『ファウンテン 永遠につづく愛』の雪辱を果たすことができるのか!?
『インジュ』(英題) |
原題:Inju, la Bete dans l’ombre 製作国:フランス 監督:バーベット・シュローダー キャスト:ブノワ・マジメル、みなもとりか、菅田俊、モーリス・ベニシュー、石橋凌 ストーリー:小説のプロモーションのために来日した作家のフェイヤールは芸妓のたまおに出会う。たまおは昔の愛人に殺すと脅されているという。その男は推理小説家でフランス語のスペシャリスト、大江春泥を追ううちに、フェイヤールは倒錯の世界に入り込んでいく。 |
ここに注目!:江戸川乱歩の「陰獣」を基に、作家の主人公をフランス人に置き換えて映画化。監督はヌーヴェル・バーグの伝説的人物で、フランスとアメリカを縦横無尽に活躍するバーベット・シュローダー。何度も映像化されている乱歩作品に、今改めて魅せられたようだ。日本好きのヴィム・ヴェンダースが審査委員長だけに、賞に絡んでくるかも。
『PLASTIC CITY』 |
原題:Dangkou 製作国:ブラジル、中国、香港、日本 監督:ユー・リクウァイ キャスト:オダギリジョー、アンソニー・ウォン、チェン・チャオロン、ホァン・イー ストーリー:日系ブラジル人のキリンは、養父のユダが仕切る縄張りで闇稼業をしているギャングだ。マフィアとの抗争でユダの命が狙われたのをきっかけに、キリンの人生も大きく変化していく。 |
ここに注目!:3年連続で本映画祭に参加するオダギリジョーと、映画『インファナル・アフェア』シリーズのアンソニー・ウォンが義理の親子で共演。ポルトガル語での演技やブラジルでの撮影といった難題を二人に要求したのは、ジャ・ジャンクー監督の作品世界に貢献している撮影監督のユー・リクウァイ。監督としては、本映画祭において初のコンペ選出となる。
『バーニング・プレイン』(原題) |
原題:The Burning Plain 製作国: アメリカ 監督:ギジェルモ・アリアガ キャスト:シャーリーズ・セロン、キム・ベイシンガー、ヨアキム・デ・アルメイダ ストーリー:別々の人生を送っている5人の男女が、過去と現在との時間の中でそれぞれの物語を語り始める。シルヴィアは荒れた子ども時代を送っていた。成人した彼女は、両親との仲を回復しようとするが……。 |
ここに注目!:映画『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』でカンヌ映画祭脚本賞を受賞し、映画『バベル』でアカデミー賞にノミネートされた脚本家、ギジェルモ・アリアガが初めて脚本とともに監督も手掛けたことで高い注目を集めている。「愛や許容、そして贖罪(しょくざい)の力を捜し求める物語だ」と監督は語る。
『ハート・ロッカー』(原題) |
原題:Hurt Locker 製作国:アメリカ 監督:キャスリン・ビグロー キャスト:レイフ・ファインズ、ガイ・ピアース、デヴィッド・モース、ジェレミー・レナー ストーリー:アメリカ陸軍の爆発物処理班。エリートと呼ばれる彼らがいるのは、イラクの市内だった。そこは誰が敵かもわからない、何もかもが爆弾であってもおかしくないという混乱で支配されていた。 |
ここに注目!:女性監督でありながら、数々のアクション映画のメガホンを取り、骨太な演出を見せるキャスリン・ビグロー監督は、映画『告発のとき』の脚本も手掛けた戦争リポーターのマーク・ボールとともに、本作の脚本を手掛けた。131分のこの作品のために200時間以上にわたってフィルムを回したというエピソードからも、監督の高い意気込みが感じられる。
『レイチェル・ゲティング・マリッド』(原題) |
原題:Rachel Getting Married 製作国:アメリカ 監督:ジョナサン・デミ キャスト:アン・ハサウェイ、デブラ・ウィンガー、ローズマリー・デウィット、ビル・アーウィン ストーリー:キムは10年もの長い間、家族と離れて暮らしていたちょっとぶっとんだ女の子。姉のレイチェルが結婚すると知り、彼女は久しぶりに実家に戻る。実家は相変わらず裕福だった。しかし相変わらずなのは、彼女も家族も同じだった。 |
ここに注目!:映画『羊たちの沈黙』でアカデミー賞監督賞など、多くの賞を総なめしたジョナサン・デミ監督。前年の本映画祭には、映画『Jimmy Carter Man from Plains』(原題)を出品し、国際批評家連盟賞などを受賞した。本作は苦しみながら笑い合い、家族がきずなを取り戻していく物語。
『ロートル』(原題) |
原題:L’Autre 製作国:フランス 監督:パトリック・マリオ・ベルナール、ピエール・トリヴィディク キャスト:ドミニク・ブラン、シリル・グエイ、ピーター・ボンク、クリステル・テュアル ストーリー:結婚観の違いから別れを選んだアンヌ・マリーとアレックス。自由でいたいと思っていたアンヌ・マリーだったが、アレックスに新しい恋人ができたと知ると一変。嫉妬(しっと)に狂って、精神的にも不安定になっていく。 |
ここに注目!:映画やテレビドラマで共同監督として活躍しているベルナール監督とトルヴィディク監督。トルヴィディクは日本でも公開された映画『レディ・チャタレー』などで、脚本家としての顔も持つ。映画『インドシナ』ほか数々の作品で知られる名脇役のドミニク・ブランを主演に迎え、初の3大映画祭で世界的に飛躍するチャンス。
『ニュイ・ド・シヤン』(原題) |
原題:Nuit de chien 製作国:フランス、ドイツ、ポルトガル 監督:ヴェルナー・シュレーター キャスト:エルザ・ジルベルスタイン、パスカル・グレゴリー、ブリュノ・トデスキーニ、アミラ・カサール、ジャン=フランソワ・ステヴナン ストーリー:内戦真っただ中のスペイン。住人たちは爆撃から逃れようとしていたが……。 |
ここに注目!:監督『愛の破片』などのニュー・ジャーマン・シネマの鬼才、ヴェルナー・シュレーター監督の6年ぶりの新作で、本映画祭には初のコンペ選出。原作はウルグアイからスペインに亡命した作家、ファン・カルロス・オネッティの小説。「犬の夜」という意味の幻想的なタイトルは、内戦で大きな被害を受けた名もない町のことを指しているという。
『ジェリコ』(原題) |
原題:Jerichow 製作国:ドイツ 監督:クリスティアン・ペツォルト キャスト:ニーナ・ホス、ベンノ・フユルマン ストーリー:東ドイツの故郷に帰ってきたトーマスは、ジュリアという女性と恋に落ちる。しかし、ジュリアは人妻だった。そして二人は夫の殺害計画を立てるが……。 |
ここに注目!:ベルリンで映画を学んだ“ベルリン派”として、現代のニュー・ジャーマン・シネマの筆頭をいくペツォルト監督。2007年、映画『イェラ』(原題)がベルリン映画祭で上映されるとさらに評価が高まり、ニーナ・ホスは主演女優賞を受賞。本作では愛人と共謀して夫を殺害する人妻を演じる彼女にも注目したい。
『スット』(原題) |
原題: 製作国:トルコ、フランス、ドイツ 監督:セミフ・キャプラノグル キャスト:メリッヒ・セルチュク、バサク・コクルカヤ ストーリー:男性優位の伝統的な考えが残るトルコの村。母親が駅長とひそかに愛人関係にあることを知ったユセフは驚いてしまう。 |
ここに注目!:2005年、『Angel's Fall』(英題)がベルリン映画祭で上映され、ナント三大陸映画祭で最優秀作品賞を受賞したトルコ人監督のセミフ・キャプラノグル監督。今年のカンヌ映画祭で監督週間に招待された「卵」という意味の『Yumurta』(原題)に続き、本映画祭では本作「ミルク」という意味の『』(原題)をコンペ部門で上映。「はちみつ」という意味の『Bal』(原題)を含め、ユセフ三部作として製作されている。
『ア・パーフェクト・デイ』(英題) |
原題:Un giorno perfetto 製作国:イタリア 監督:フェルザン・オズペテク キャスト:イザベラ・フェラーリ、ヴァレリオ・マスタンドレア、ヴァレリオ・ビナスコ ストーリー:7歳の誕生日を祝うカミーラ、そしてマクドナルドの出口を爆破するゼロ、無職になってしまったエマにパンツをなくしたケヴィン……。ローマを舞台に、被害者と加害者が隣り合わせで生きている日常を描く。 |
ここに注目!:映画『ラスト・ハーレム』のトルコ人監督フェルザン・オズペテク監督が、ローマの1日と交錯する運命を描く。昨年の本映画祭で審査員を務めた監督だが、意外なことにコンペ部門は初参加。イタリアを拠点に活動中で、2003年に『向かいの窓』でイタリアのアカデミー賞の4部門を受賞するなど人気も高く批評家注目の一作。
『イル・パパ・ディ・ジョヴァンナ』(原題) |
原題:Il papa di Giovanna 製作国:イタリア 監督:プピ・アヴァティ キャスト:シルヴィオ・オルランド、アルバ・ロルヴァッケラ、フランチェスカ・ネリ ストーリー:一人娘のジョヴァンナにより良い未来を与えたいと願い、教育に力を入れる売れない画家の父。しかし、父の願いもむなしく、情緒不安定なジョヴァンナはクラスメートを殺害してしまう。 |
ここに注目!:ホラーからラブロマンス、そして人間ドラマまで、一つのジャンルにとどまることなく精力的に映画製作を行っているプピ・アヴァティ監督。カンヌ映画祭や本映画祭で審査員を務めたこともあり、イタリアの巨匠といっていいほどの彼が、家族のきずなを描いた本作で、初めて国際映画祭の頂点に輝けるのか、注目が集まる。
『バードウォッチャーズ』(英題) |
原題:La Terra degli uomini rossi 製作国:イタリア 監督:マルコ・ベキス キャスト:クラウディオ・サンタマリア、アリセリア・バチスタ・カブレイラ、キアラ・カゼッリ ストーリー:金持ち一家がバードウォッチングのために、自分の所有する土地であるブラジルの奥地へやってくる。そこで彼らが出会ったのは、奴隷のような生活を強いられている原住民たちだった。その中の一人の青年が自殺して……。 |
ここに注目!:今までも南米を中心に高い注目を集めてきたイタリア人監督、マルコ・ベキスだが、彼の作品が国際映画祭のコンペ部門に出品されるのは初めて。コンペ外では、2001年に戦争に翻弄(ほんろう)される子どもたちを描いた映画『子供たち』が、本映画祭に出品され、高い評価を得た。自らもチリ人の血を引き南米で育った彼が、ブラジルを舞台にどんな物語をつむいでくれるのか期待が高まる。
『イル・セメ・デッラ・ディスコルデリア』(原題) |
原題:Il seme della discordia 製作国:イタリア 監督:パッピ・コルシカート キャスト:カテリーナ・ムリーノ、アレッサンドロ・ガスマン、マルティナ・ステッラ、ミケーレ・ヴェントゥッチ、イザベラ・フェラーリ ストーリー:お互いに仕事を持っている一組の華やかな夫婦。夫が妻の妊娠を知ったある日、彼は自分が子どもを作れない体だったと知り……。 |
ここに注目!:映画『007/カジノ・ロワイヤル』に出演したカテリーナ・ムリーノと映画『トランスポーター2』で敵を演じたアレッサンドロ・ガスマンという、イタリアを代表する美系俳優が夫婦を演じている。映画『リベラ/ナポリな女たち』のパッピ・コルシカート監督によるコメディーであることも含め、イタリア国内では多くの映画ファンに受け入れられるであろう本作が、本映画祭でどのように評価されるのかが興味深い。
『テザ』(原題) |
原題:Teza 製作国:エチオピア、ドイツ、フランス 監督:ハイレ・ゲリマ キャスト:アビエ・テドラ、タケレック・ビィエンヌ ストーリー:祖国のために学んだことを生かそうと、希望を抱いてドイツ留学から帰国したエチオピア人アンバーバ。彼の学生時代から、60歳で最終的に帰郷するまでを描いた、希望と失望の物語。 |
ここに注目!:本作を含むアフリカの作品が、本映画祭のコンペ部門に出品されるのは久しぶりのことであり、審査員長自らがその喜びを口にするなど、注目度が高まっている。監督のハイレ・ゲリマは、1983年の映画『Ashes and Embers』(原題)で、ベルリン映画祭にて国際批評家連盟賞を受賞している。
『ペーパー・ソルジャー』(英題) |
原題:Bumaznyj soldat 製作国:ロシア 監督:アレクセイ・ゲルマン・ジュニア キャスト:チュルパン・ハマートヴァ、メラーブ・ニニッゼ、アナスティジア・シェヴェロヴァ ストーリー:1961年にバイコヌールの宇宙センターで起こった実際の出来事に基づいた物語。人類初の宇宙飛行にかかわったダニ-ル医師を取り巻く、英雄と呼ばれる人々と、彼の妻、そして恋人の物語。 |
ここに注目!:ロシアの巨匠、アレクセイ・ゲルマンの息子であり、ロシア映画界を担う若手の一人であるアレクセイ・ゲルマン・ジュニア。彼の作品が本映画祭のコンペ部門に選出されるのは、2005年の映画『Garpastum』(原題)以来2回目となる。前作同様、チュルパン・ハマートヴァを主演にすえた本作が、前作の評価を越えられるかどうかに注目が集まる。
『ベガス: ベースド・オン・ア・トゥルー・ストーリー』(原題) |
原題:Vegas: Based on a True Story 製作国:アメリカ 監督:アミール・ナデリ キャスト:マーク・グリーンフィールド、ナンシー・ラ・スカラ、ザック・トーマス ストーリー:エディは妻と12歳の息子とラスベガスの郊外に暮らしていた。ギャンブル中毒といっていいほどギャンブル好きのエディとは反対に、妻は家庭を支えようと一生懸命だった。そこに見知らぬ人が現われて……。 |
ここに注目!:アッバス・キアロスタミやモフセン・マフマルバフと名前を並べるほど、イランで一時代を築いた監督ながら、日本では映画『マンハッタン・バイ・ナンバーズ』しか公開されていないナデリ監督。ヨーロッパで高い評価と尊敬を集める監督だが、大きな国際映画祭出品されるのは初めて。彼の作品が、どのように評価されるのか興味深い。
『インランド』(英題) |
原題:Gabbla 製作国:アルジェリア、フランス 監督:タリク・テギア キャスト:Kader Affak、Ines Rose Djakou、Ahmed Benaissa、Fethi Ghares ストーリー:世捨て人同然に生きる地形学者のマレックは、原理主義者に大量虐殺されたチームの仕事を引き継ぐため西アルジェリアへ。ある日、サハラ風の小屋に隠れるアフリカ人女性と知り合うが、二人は行方不明になってしまい……。 |
ここに注目!:一昨年、長編デビュー作となった映画『Rome Rather Than You』(英題)が本映画祭オリゾンティ部門で上映され、フランスやスイスの映画祭でも受賞の栄誉に輝いたアルジェリアのテギア監督。アルジェリアとフランスで学び、両国を股にかけて写真や短編映画を手掛けてきた。アラビア系監督として初の金獅子賞に挑む。