拾った財布に入った写真を一目見たときから、恋に落ちた老紳士。男を怪しみながらも、猛烈なアプローチにまんざらでもない女飛行士。フランス映画界の巨匠、御年89歳のアラン・レネ監督が描くのは、ハートに火が付いた男女の心理と衝動を鮮やかに切り取る大人の恋愛映画。恋に生きるフランス人の恋愛ルールをわたしたちも参考にせねば!
拾った財布を警察に届けてからも、財布の持ち主マルグリットを気にしてソワソワ気味の老紳士のジョルジュ。彼女に会いたい、家を確かめたい……。手紙をしたため、毎晩のように電話をかけ、アプローチはどんどん積極的に。ちょっぴり、いやかなりエスカレートしている相手にも、「でも財布を拾ってくれたいい人だし……」と同情しちゃうのは、やっぱり押しには弱い女のサガ?
ジョルジュの猛攻撃に迷惑がっているのかと思いきや、同僚にもしっかり報告していたマルグリット。女がおしゃべりなのは、日本もフランスも変わりありません。ところが、彼からの連絡が急に来なくなったことから、今度は彼女がソワソワ。心配のあまりに電話をかけて会いにいくも、彼は冷たい態度。あんなにも積極的だったのに急にドライに突き放すなんて、ますます気になっちゃいます……よね?