独占生中継!第84回アカデミー賞授賞式 2月27日(月)午前9:00より放送[WOWOWプライム][初回][生][二]/リピート放送 2月27日(月)よる9:00[WOWOWプライム][字][5.1]
数ある部門の中で、今年最も混戦といわれているのが主演男優賞。5枠のノミネートに入るだけですでにハイレベルな争いがあったのは明らかで、頂点の結果を予想するのは難しそう! ジョージ・クルーニーvs.ブラッド・ピットという2大スターの対決も見ものだが、そのほかの3人も強烈な存在感でまったく引けを取らない状況。ほかの部門の行方にも左右されそうなので、授賞式当日への期待が膨らむ。
『ファミリー・ツリー』で演じたのは、事故で意識不明になった妻に浮気疑惑が発覚……という複雑な役。家族のきずなというテーマに、感動と苦悩、ユーモアも込めた名演技が高く評価されている。『シリアナ』で助演男優賞を受賞したクルーニーだが、主演男優賞は過去2度のノミネート止まり。業界内の信頼度はバツグンで、映画自体が作品賞の有力候補なので、今回は絶好のポジションにいる。自身の監督作『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』でも脚色賞にノミネートされており、授賞式での話題を集めそう。
アカデミー賞の前哨戦となる各賞をにぎわせた『アーティスト』は、ほぼセリフなし。出演者の表情や肉体の動きが観客を虜(とりこ)にするが、中でもこの人の、ダンスからまゆの動きまでの至芸には驚くばかり。フランスではテレビのホームコメディーで人気を得て、映画でも活躍。本作でカンヌ国際映画祭の主演男優賞を受賞し、アカデミー賞へのステップを踏んでいる。今回は10部門ノミネートなので、ほかの部門の受賞も彼の運命に影響しそうだ。
『レオン』や『ダークナイト』など数々の話題作に出演してきたオールドマンが、意外にも今回が初のアカデミー賞ノミネート。『裏切りのサーカス』では、最後の任務に挑む英国諜報(ちょうほう)組織のスパイ役で、謎めいた演技にカリスマ度満点の存在感を発揮。すでに各批評家賞でノミネートされている。ここ数年、イギリス人俳優がアカデミー賞を席巻している上、今回のライバルであるブラッド・ピットをはじめ、多くの俳優が「オールドマンに影響を受けた」と公言しており、その敬意が投票につながる可能性も大きい。
ブラッド・ピットが『マネーボール』で演じたのは、メジャーリーグのGM(ゼネラルマネージャー)で、野心的なヒーロー像と素顔のカッコよさが見事にマッチ。その知名度だけでなく、役づくりのこだわりで知られる彼の、目線から指先に至る細部の名演技も評価された。すでに『12モンキーズ』で助演男優賞、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で主演男優賞と、2度のノミネート経験があり、「そろそろ彼に」という声も高まっている。ブラピが初の栄冠に輝けば、授賞式自体が盛り上がるのは間違いない。