ボーダーライン:ソマリア・ウォー (2018):映画短評
ボーダーライン:ソマリア・ウォー (2018)社会派実録ドラマというよりは未熟な若者の成長物語
メキシコ麻薬戦争を題材にした『ボーダーライン』シリーズとは無関係。こちらは、ソマリア海賊の実態を英語圏で初めて取材したジャーナリスト、ジェイ・バハダーの実体験を描く。うだつの上がらないジャーナリスト志望の若者が目を付けたのは、危険すぎて欧米報道関係者が殆ど近寄らないソマリア。有名レポーターを装い現地入りした彼は、そこで貧しいソマリア庶民の笑顔や友情に触れ、自分たちの窮状を世界に知って欲しいという彼らの訴えを聞き、己の浅はかな功名心を恥じる。世間知らずの若者が、ジャーナリストとしての使命感に目覚めていく姿が焦点。アニメを使ったポップな演出や微笑ましいユーモアが良いアクセントとなっている。
この短評にはネタバレを含んでいます