まほのハリウッド日記23
パンクにーちゃんVSおいらの巻 |
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私って、何につけても気が多いやつです。 好きな男の子のタイプとかもてんでバラバラ。マッチョな感じのスポーツマンってス キッとか、言ってるわりには、なぜかジャニーズのタッキーとかが好きだったり、不 良っぽい男の人って素敵!とか思ってるくせに、たばこ一本すっただけで、エーなん かやーねー、とか思っちゃったり。 映画や音楽にしてもそう。あれもこれも好き。だから、「どんな映画が好き?」とか って聞かれた日にゃーもう止まらないわけです。 私のお友達の中で、思いっきりパンクな男がいます。髪をおったて、毎日毎日ライブ ハウスで大暴れのマッチョなにーさん(?)その名も、リッチーです。 彼は、私のその音楽の気の多さを一番最初に指摘しやがったなまいきな喧嘩友達です。 もともとは、私のルームメイトの男の子の友人で、みんなでスケートパークに行った 時に友達になりました。 私は、ボンビーな生活ながらもなぜか、プレステっちゅーブルジョワジーな物を持っ てて、奴もそれを目当てにちょくちょく遊びに来ました。 もうとにかく根っからのパンク好きな彼は、私の部屋にあるCDを見て大爆笑。 さっきも言った通り、趣味がとにかくバラバラだから。 「お前さー、なんでパンク一杯もってんのに、いきなりバックストリートボーイズと かあんの? ヒップホップもあるし、、、カントリーまで、、、うげげ、いまだにガ ンズだってさ。ワハハハハ、、、。グ、グリースのサントラもあるー! ヒーー。」 ち、ちきしょうイイじゃねーか。好きなんだから。なんで、好きかっていうとね、私 これでもバンド組んでたんです、高校時代。しかもパンクだったんです。 ちゃんと歌 ってたんです! とにかく、私のCDのレパートリーを見て、一通り大爆笑したバカリッチー。 しかししかし、次は自分が大爆笑されることを奴は知らなかった、、、フフフフフフ 。 すっかり、御機嫌になったリッチーは、新しく入れたタトゥーの事を私に自慢し始め ました。 アメリカでは、漢字のタトゥーを入れてる人が結構います。例えば、スパイスガール ズの女の子が入れてた、「女力」(ウーマンパワーって意味らしい、、)みたいな、 日本人から見ればちょっと?なのとか。マイクっていうのをゾッキーぽく、魔胃苦み たいに変な当て字を入れてる人もいます。 魔の様な胃の苦しみて、あんた相当胃弱い んかい?って突っ込み入れたいけど、なんか異様にイカチーおっちゃんで、言えない んだなこれが。 マー。とにかくリッチーも、その漢字タトゥーを入れたらしい。私は、密かにタトゥ ー(漢字じゃなくってフツーのね)に憧れてるんで、興味津々。 「まじー?! すげージャン、なんて漢字入れたの? 見して見して」 なんて言ってると、奴は、T-SHIRTの肩んとこをちょこッとめくって見せてくれた。 「ANGER…。パンクだろ? 気に入った?」 私は、まじで、固まった。 どうもリッチーは、「怒」=ANGERって漢字を入れたと思ってるみたい。、、 でも私 には、どう見ても努力の努にしか見えない。目ムこすってもやっぱし、「努」だ。 私は、込み上げてくる笑いを必死に食い止めて、 「リッチー、、言いにくいけどさ、これ、ANGERじゃないよ。EFFORTっすよ。」 この言葉を聞いて、リッチーは、そんなことぜーってーねーって切れまくった。 私は、それ以上こらえきれずに大爆笑。腸捻転起こしそうになるほどオオウケさして もらった。 だって、 哀れリッチー、どうしよーもなくなって、アメリカ人の友達には、いまだに、ANGER って言っている。でも、もちろんチャイニーズとか、日本人には、見せないようにし ています。だせーな。ふっ。 かくして、パンクにーちゃんと私の戦いは、まだまだ続くのでありました。 森田まほ <お知らせ
> 2.20世紀最後にまほちゃんから重大な告白があります!ぜひこの連載を続けて読んで下さい。 来週に続く… |