旅立ちの島唄 ~十五の春~ (2012):映画短評
旅立ちの島唄 ~十五の春~ (2012)ヒロイン三吉彩花の成長に目頭熱く…
沖縄の離島映画と言えば、都会人の疲れを癒すパラダイスと描かれがち。そんな幻想を打ち破る、等身大の御当地映画にまず好感大。島に高校がないため、進学のために島を離れなければならないヒロインに、両親の離婚という大人の事情も振りかかる。弱冠15歳にして、自分ではどうすることも出来ない現実をどう受け止めるか? こんなに切ない成長物語も珍しい。だが、三吉が実際に体感したであろう島や家族へのあふれんばかりの愛情が役を通して伝わってきて、島も彼女も愛おしくてたまらない。『グッモーエビアン!』で新人賞を受賞した三吉だが…、こっちで受賞させてあげたかったというのが本音。
この短評にはネタバレを含んでいます