夏がはじまる (2012)：作品情報

夏がはじまる (2012)

2013年7月20日公開 55分

見どころ

『非・バランス』『あの空をおぼえてる』など繊細な人物描写で定評のある冨樫森監督による人間ドラマ。冨樫監督の故郷である山形県庄内地方を舞台に、一筋縄ではいかないが、掛け替えのない家族のきずなを、ままならない現実に鬱屈（うっくつ）した思いを抱える女性の視点で描き出す。庄内地域の映画産業育成を目指す庄内キネマ製作委員会の第1回作品で、キャストのほとんどを地元から起用。親子3世代間の不器用な家族の物語が共感を誘う。

あらすじ

幼少期に両親が離婚してしまい、祖母イノ（橋本せつ）に引き取られた藤崎ななえ（齋藤絵美）は、姉（朝倉亮子）の結婚、イノが福祉施設に入所してからは父・哲一（佐久間利彦）と生活していた。東京へ行きたい気持ちを抱きながらも、地元でもんもんとした日々を送っていたある日、哲一が借金を返済するための保証人を、元妻（菅原比路美）に依頼しようとする。久々の母との再会に家族はぶつかり合う最中、イノの行方がわからなくなってしまう。