破天荒ボクサー (2018):映画短評
破天荒ボクサー (2018)原一男監督仕込みのドラマチックなドキュメンタリー
監督は、原一男監督主催のCINEMA塾出身。
日本プロボクシング界の理不尽な規律に異を唱えたボクサー山口賢一を被写体を選ぶあたりが師匠仕込みとでも言おうか。
さらに山口がJBCに圧力をかけられる決定的な瞬間も捉えてしまうという、運の引き寄せ方も師匠並。
かくして本作は一人の男の生き方だけでなく、続々と発覚するスポーツ界の不祥事の根元をも露呈させる問題作となった。
それにしても山口を取り巻く人たちもパンチが効いていて、久々に「ミナミの帝王」のようなザ・大阪を堪能した気分。
不謹慎ながら、下手な実写より断然ドラマチックでおもろいのだ。
この短評にはネタバレを含んでいます