オーストラリアの国産映画は年間19本?
第17回東京国際映画祭
コンペティション作品『サマーソルト』はオーストラリア映画。ハリウッドのメジャー・プロダクションが、次々とスタジオを設けているオーストラリアだが「『マトリックス』などメジャーな映画がオーストラリアで製作されることによって、映画業界が金銭的に潤い、そのおかげで自分たちの映画もサポートしてもらえる」と監督のケイト・ショートランドは記者会見で、その影響について語った。しかし「オーストラリア国内で製作される、純粋な国産映画は年間19本」との映画事情についての告白は驚きだ。ハリウッドにはニコール・キッドマン、ラッセル・クロウをはじめオーストラリア出身のメジャースターも数多いはずだが、これは国内でスターが育たないことを示している。そんな貴重なオーストラリア映画の『サマーソルト』は、国内のアカデミー賞15部門にノミネートされているという珠玉の名作。主演のアビー・コーニッシュは若いながらも演技派で、しかもかなりの美人だが、国内のアカデミー賞を獲得した場合、次回出演作がはたしてオーストラリア映画なのか気になるところだ。