奥田瑛二、がい旋!「仕事は100パーセント家に持ち込みます!」
第30回モントリオール世界映画祭のコンペティション部門で、奥田瑛二監督作『長い散歩』がグランプリを受賞した。そのほか国際批評家連盟賞、エキュメニック賞の合計三冠に輝いた。凱旋記者会見に登場した奥田瑛二監督が、受賞の喜びと自身の映画製作秘話を語った。
奥田は現在に至るまで、『少女~an adolescent』『るにん』『長い散歩』3本の映画を監督しているが、そのすべてが何らかの賞を受賞しており、特に海外での評価が高いことで有名だ。今回の受賞で、監督としての確かな手腕が証明されたことにより、さらに注目度が増した。会見にも多くの取材陣が集まり、記者からも「北野武さん級の注目度」と評されたほどだ。
今回の受賞について、奥田は「これで“映画監督”として認知していただけるようになる。自分の中でも確固たる自信ができた」と昔からなりたかった“監督”という天職に就けた喜びを噛みしめていた。
会場にはヒロインを務めた杉浦花菜と監督の妻でもあり、本作のスーパーヴァイザーを務めた安藤和津も駆けつけた。妻の顔を見た奥田は、うれしそうにほほ笑むと「ぼくは仕事を100パーセント家に持ち込むタイプです」と語り出し「家のテーブルに書き上げた脚本を置いておくと、妻や2人の娘たちが“赤入れ”をしてダメ出ししてくれるんです」と裏話を披露。奥田が作り出す良質の作品の製作過程には、奥田家の“家族愛”が必要不可欠であることを明かした。
『長い散歩』は12月より渋谷Q-AXシネマほかにて公開。
『長い散歩』オフィシャルサイトeiga.com