オペラ「魔笛」の映画化作品、由緒あるオペラハウスでワールドプレミア
第63回ヴェネチア国際映画祭
7日、英国俳優ケネス・ブラナーが脚本と監督を手掛けた映画『マジック・フルート』(原題)のワールドプレミアが、ヴェネチアの有名なオペラハウス、フェニーチェ劇場で行われた。
舞台を第1次世界大戦に変えて映像化したモーツァルトの有名なオペラが、伝統ある劇場で上映されたことに、ブラナー監督らは感激を隠せない様子だった。プロデューサーのピエール・オリヴィエ・バルデ氏は「今回の企画は、オペラハウスで上演しているオペラを映画化したもので、それをまたオペラハウスで上映するのはパラドックスじゃないかと思ったが、この作品をきっかけに、若者がオペラハウスに足を運んでくれればうれしい」と語った。
会場となったフェニーチェ劇場を使用するのは、2004年の閉会式セレモニー、2005年の『カサノバ』に続き3度目。今回は同時期に開催しているトロント映画祭と衛星中継を結び、ブラナー監督からトロントの観客にあいさつするという初の試みが用意されていた。しかし、技術的なトラブルが発生し、トロントには前日に録画した映像が流された。