アメリカ大統領選に3回も出馬した男は無謀なだけだったのか?
米ニュース雑誌「タイム」で、米国で一番影響力のある民間人と書かれたラルフ・ネーダーという男がいる。彼が全盛期当時(1996年~2000年)、毎日彼あてに届く手紙の数はビートルズの全盛期を上回ったこともあるほどアメリカではカリスマ的な人物として支持を受けていた。彼は、1996年から3回、(最初の2回は緑の党から、前回は無所属候補として出馬)無謀にも大統領候補として立ち上がった。
自らのプライベート・ライフを犠牲にして、あるときは政府を相手に、あるときは大会社に挑戦しながら、常に国民の健康を守り続け、消費者の権利を保障してきた彼。そんな彼に焦点を当てた彼自身を扱ったドキュメンタリー映画『An UnreasonableMan』がアメリカで公開される。
民主党、共和党以外の第3党から出馬する男は果たして、無謀なだけなのか? 第3党(民主党・共和党以外の党)からの大統領の出現に希望が持てるのだろうか? 彼に話を聞くと「国全体のレベルの話ですが、第3党に投票しようとした人を妨害したことについて、不正だと訴えても主力2党(民主党・共和党)寄りの判事が却下したりします。アメリカでは、こんなことが平気で行われている状況です」と第3党からの大統領立候補の難しさを語った。
ラルフ・ネーダーの政治観については、アメリカでも賛否両論あるが、『An UnreasonableMan』は彼を称賛する映画でも、批判する映画でもない。本作を観る機会があれば自身の目で確かめてほしい。ただ、日本での公開は未定である。
この人の話を聞きたい13「アメリカ大統領に3度立候補した男に話しを聞く」
cinematoday.jp