強面リュック・ベッソンを直撃! 意外な素顔、実はピュアガイ?
ファンタジー・アドベンチャー3部作『アーサーとミニモイの不思議な国』のプロモーションで来日したリュック・ベッソン監督に単独インタビューし、話を聞くことができた。
ファンタジー・アドベンチャー3部作『アーサーとミニモイの不思議な国』は、“ライヴアクション”と“3Dアニメーション”が融合し、今まで観たこともない映像を映像化させた。とにかく体長2ミリという設定のミニモイたちのかわいいこと。気難しいイメージのベッソン監督からどうしてこんなにかわいらしいファンタジーが産まれたのか、監督に直接話を聞き、その謎に迫った。
本作はフレディ・ハイモアふんするアーサー少年が、祖父の残した宝を探しに“ミニモイ王国”を冒険するという物語だ。ミニモイ王国は体長2ミリのミニモイ族が住むミクロワールドで、ミニモイ族はすべて3Dで表現されている。その国に迷い込んだ瞬間、アーサー自身もミニモイ族に変身してしまい、実写から3Dの世界へと移り変わる設定だ。
ベッソン監督は本作について「僕の宝物だよ」と、まるで少年のような笑顔で紹介してくれた。そんな監督に、ミニモイ王国の誕生秘話を聞いてみると「自然の中で、いろいろと発見することだよ。動物や植物にとても興味があるんだ」と監督。監督がお気に入りだという花びらの中で眠るシーンも、日々の発見から生まれているのだ。
監督はどのようにして少年のようにピュアな気持ちを持ち続けているのだろうか? それは「かつての自分自身だから……。今自分が持っている感覚というのは、かつての自分のお陰なんだよ。かつての自分というのは、知識は少ないかもしれないけれど、いろんなことを学び取る方法を知っていた。そして、自分のことを信じてくれる最初の観客がその少年、つまり自分自身なんだよ。この作品を作ることは、彼が背中を押してくれたんだ。ありがとうと言いたいね。彼のお陰でこの作品が出来たんだよ」となんとも監督らしい答えが返ってきた。
実写のシーンには、アーサーの美しくて優しい祖母役にミア・ファローが登場する。「脚本を書いているときからミア・ファローに決めていた」という監督、「どんな役柄もこなす、素晴らしい女優さんだ。さまざまな演技ができ、世界中の監督と仕事をしているので、作品に対してオープンなんだ。彼女の持っている幸せな空気感が、本作に大きな意味をもたらしてくれたよ」と大絶賛した。
本作の製作に5年の歳月をかけたという監督。「1本目でたくさんのことを学んだので、2本、3本目と作っていく中で、どんどん強くなれると思う」と3部作への意気込みも語ってくれた。続編ではアーサーとミニモイ王国の王女セレニアとの恋が描かれるそうだ。まずは第1作目を観て、ベッソン監督の少年時代の夢がぎゅっと詰まった、夢一杯のファンタジー世界を体感してほしい。
『アーサーとミニモイの不思議な国』は9月より丸の内プラゼールほかにて公開。
オフィシャルサイト arthur-movie.jp