パート4はあるの?『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの視覚効果スタッフが驚きの舞台裏を大公開!
12月5日、今年最大級のヒットを記録した『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』のDVDが発売される。
これに先がけて、同シリーズ全3作の視覚効果を手掛けたジョン・ノール氏が来日。23日に、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社の会議室で、視覚効果に関するプレゼンテーションを行った。ノール氏は、ジョージ・ルーカス率いるILM社の視覚効果スーパーバイザーで、アカデミー賞も受賞しているハリウッドきってのスペシャリストだ。
大海原を進むブラックパール号や、顔にタコの触手が生えた海の悪霊デイヴィ・ジョーンズ。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの魅力は何といっても、最先端のVFX技術が生み出す驚異の映像の数々である。それらはいかにして製作されているのか? ノール氏は、貴重なメーキング映像を惜しげもなく披露し、実写とCGの融合などについて分かりやすく解説してくれた。「ゴア・ヴァービンスキー監督の要求が厳しくてね。いろいろと工夫を重ねたよ」とノール氏。ついつい「CGなら、何でもできる」と考えがちだが、実際には目に見えない苦労の積み重ねだという。
実はコンピューターのメモリー不足やプログラムエラーが原因で、信じられないNGシーンも存在する。例えば、デイヴィ・ジョーンズの触手が制御不能になり、でたらめな動きをする映像が公開された。ノール氏は「このNG映像を、ジョーンズが心臓を刺されるシーンに使うのはどうかって提案したよ。もちろん却下されたけどね」と語る。また、幽霊船“フライング・ダッチマン”が本当にフライング、つまり宙を浮いてしまうこともあったそうだ。
長年、視覚効果の第一線で活躍し続けるノール氏は、若い映像クリエーターたちに「とにかく映像を作り続けること。実力勝負の世界だから、知識と経験を積まないとね。努力すれば、必ず報われるはずだよ」とアドバイスしてくれた。すでにウワサになっている『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ第4弾については「さらなる続編があるかどうかも含めて、まったく何も分からない。でもチャンスがあれば、またいろいろなことに挑戦したいね」と早くも視覚効果スーパーバイザーとして、やる気まんまんの様子だった。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』は全世界で大ヒットを記録した『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの最終章。ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウらが前人未到の“ワールド・エンド”で海賊たちの自由を賭けた最後の決戦に挑むスペクタクル巨編だ。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』はウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメントより2007年12月5日に発売
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