ジブリの絵職人のカリスマな仕事の全容がここに凝縮
2007年7月に「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」が東京都現代美術館で約2か月に渡り開催された。名作の背景画を見られるとあって、15万人以上を動員したこの美術展が、大盛況だったことを受け、これらの背景画などを収めたDVDがリリースされることになった。
映画『となりのトトロ』『おもひでぽろぽろ』『もののけ姫』『平成狸合戦ぽんぽこ』の4作品で美術監督を務めた男鹿和雄。彼の描く背景は宮崎アニメのキャラクターに見事に調和しながらも独特の世界観を作りだしている。また男鹿は上記の4作品以外にも、背景美術スタッフとして数多くのジブリ作品に参加している。映画『魔女の宅急便』『紅の豚』『耳をすませば』『千と千尋の神隠し』『猫の恩返し』『ハウルの動く城』そして『ゲド戦記』。これら名作と名高いジブリを代表する作品にも携わってきた。
そのきっかけとなったのは1987年のこと。男鹿は、宮崎駿自身から『となりのトトロ』の美術監督にと誘われた。ほかの作品に参加することがすでに決まっていた男鹿だったが、宮崎から『となりのトトロ』のイメージボードを見せられた途端、「やってみたい」と心は一変。この奇跡的な出会いが、『となりのトトロ』を生むきっかけの1つとなった。
それから20年もの間、ジブリ作品の背景を支え続けてきた彼の600点あまりにのぼる、普段目にすることのできない背景美術などが今回の美術展で公開された。
本作品では、出品された作品がすべて収録されているほか、映画『幻魔大戦』やテレビアニメ「あしたのジョー2」などの男鹿が手掛けたアニメーションの背景。また「ねずてん」「種山ヶ原の夜」「第二楽章」といった挿絵やイラストレーションなども収録されている。
「ジブリの絵職人 男鹿和雄展 トトロの森を描いた人。」は12月19日より発売
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