ジブリ新社長に元ウォルト・ディズニー・ジャパン前会長が就任!
1日、スタジオジブリはウォルト・ディズニー・ジャパン前会長の星野康二氏が社長に就任したと発表した。会社独立当初から3年間社長を務めてきた鈴木敏夫氏は、経営の一線から退き、今後は代表取締役プロデューサーとして現場の製作に専念するという。
同日、スタジオジブリで開かれた記者会見では、鈴木氏が「1本の映画は企画から公開まで3、4年かかるので収支面の上がり下がりが激しい。経営と製作の一人二役には限界があった」と社長交代の動機を告白。また同氏は星野社長がディズニーのビデオ部門の責任者だった13年前に知り合い、これが後に発展し、ディズニーと提携したことで世界に飛躍したことも明かした上で「ジブリは公私混同の人が多い。良くも悪くもみんな正直だし、宮崎駿もわたしもそういうタイプ。星野社長も真っ正直な人だから、ジブリのカラーに合うと思う」と太鼓判を押した。「うちに来てもらうと決まった日から、彼は“ジブリの人”になっちゃった。周りからも“心がもうジブリにいってるね”と言われていたし。彼は、変わり身が早いんですね。過去にとらわれない前向きな姿勢で、今のジブリを大きく変えるのではなく今の状態を維持していくための経営をお願いしたい」と強力な経営者を迎え入れた喜びと、これからの期待を熱く語った。
一方、「ディズニーとの違いは明白。この会社は創業メンバーが、まだ”生きてる”んですね(笑)。大変さは別にして、この中にかかわれるのは結構オイシイかも、という思いもあります」と率直な心情を述べた星野社長。「実は昨日までディズニー社に籍がありましたので、本日が初出社です」とコメントして報道陣らを笑わせた後、「経営計画を議論するなど、そういう仰々しい経営の仕方ではなく、家計簿をつけるようなスタンスですね。スタッフそれぞれが、伸び伸びと力を発揮できる環境を整え続けていきたい」とジブリの“番頭”役として経営に徹する意気込みを語っていた。
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