ストリッパーも経験済み!「ジュノ」の脚本家ディアブロに独占インタビュー
10代の妊娠というテーマをさわやかに描いた青春映画『JUNO/ジュノ』で、2007年度アカデミー賞脚本賞をゲットした新進脚本家、ディアブロ・コディに話を聞いた。
2004年に自身のストリッパー体験をつづった自叙伝を発表したコディが、脚本家デビューのチャンスをつかんだのは、映画のプロデューサーが彼女のブログの大ファンだったからだ。「ネットがなければ、わたしはプロの脚本家になんてなれなかったはずね。本当にいろんな可能性が隠されていると思うわ」と語るコディは、現在マイスペースも開設中で、すでに1万5千人近いフレンドが登録されている。「脚本のアイデアはいろんなところにあるわ。町に出て他人の会話を盗み聞きしたり、チャットやコメントをチェックしたりね」とコディ。人々との出会いが、彼女に大いなるインスピレーションを与えているようだ。リアリティーあふれるせりふもここから生まれている。
これまで数え切れない職業に就いてきたコディに、一番大変だったものを尋ねると「広告代理店のアシスタントかな……」とのこと。ストリッパーの方が大変そうにも思えるが「そう? 音楽に合わせて服を脱ぐだけじゃない。みんな夜になれば、自分の部屋でやってるでしょ(笑)」とあっけらかんに語るコディにとっては、会社で上司から命令されたり、規則に従うことの方がよっぽど苦痛だったんだとか。「わたしはインディペンデント、つまり自立した状態が好きなのね。その点は、ジュノというキャラクターにも共通しているわ」とコディは話す。
現在は脚本家として執筆に専念する日々だ。「書くことが好きだから、苦にならないわ。でも仕事となると大変なこともあるし、わたしにとっては大きなチャレンジね」とコディ。くしくも『JUNO/ジュノ』の日本公開日と同じ6月14日に、30歳を迎えるが「とってもエキサイティングなことよ。確かに若いころは、30代なんて退屈だと思っていたけどね。でも人生これから。まだまだ退屈な女になるつもりはないわよ!!」とイケイケな抱負を語ってくれた。情熱的であると同時に、知的でクール。そのあふれるバイタリティーでさらなる活躍が期待されるコディに、今後も注目だ。
『JUNO/ジュノ』は思いもよらぬ妊娠に直面した16歳の女子高生ジュノ(エレン・ペイジ)の奮闘を描いたハートウォーミングな青春ムービー。初の脚本執筆でオスカー受賞の快挙を成し遂げたコディは、現在スティーヴン・スピルバーグと共同で新テレビシリーズ制作を進めている。
映画『JUNO/ジュノ』は6月14日よりシャンテシネほかにて全国公開