72歳と78歳のベッドシーンは映画史上最高齢?アカデミー賞俳優演じる
ノーベル文学賞作家ガブリエル・ガルシア=マルケスの名作を、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のマイク・ニューウェルが映画化した『コレラの時代の愛』で72歳と78歳のベッドシーンが描かれ話題を呼んでいる。
『コレラの時代の愛』は、まさに純愛を地でいく映画だが、そこで描かれている愛は純愛を通り越して狂気に近いものがある。20代のときに最愛の女性が結婚してしまい、その女性の夫が年をとって亡くなるまで、ただひたすら待ち続ける男の純愛物語だ。実に51年9か月と4日、そして彼女の夫が亡くなったその日に彼は彼女にプロポーズする。しかし、そのときの年齢が愛する女性のフェルミナは72歳、そして自分自身も78歳になっていたのだ。
その狂気の純愛男を演じたのが『ノーカントリー』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したハビエル・バルデム。驚くことにこの映画では、二人の老人のベッド・シーンも濃密に描かれる。このベッドシーンでの女優の裸は替え玉だったが、さすがアカデミー賞俳優のハビエルは体にも特殊メイクを施し、リッパに78歳のベッドシーンを演じ切った。この72歳と78歳のベッドシーンはおそらく映画史上最高齢同士のベッドシーン(未確認)になるだろう。
しかし、ハビエル演じるこの老人、51年9か月と4日、愛する女性のために純潔を守り通したというものの、それは“心の純潔”であって体の方は愛する人を得られぬまま、何百人もと関係を持つ放浪を続けるというちゃっかりもの。それでも愛する人には、大まじめに「51年9か月と4日純潔を守り通した」と言い放つ勝手さは、ある意味男の純真さをうまく描いている。
映画『コレラの時代の愛』は8月9日よりシャンテ シネほかにて公開