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『崖の上のポニョ』にヴェネチアの拍手が鳴りやまず♪ポ~ニョ、ポーニョがかき消される!

第65回ヴェネチア国際映画祭

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会場のスタンディングオベーションに何度も手を振る宮崎駿監督
会場のスタンディングオベーションに何度も手を振る宮崎駿監督 - 写真:中山治美

 宮崎駿監督『崖の上のポニョ』の公式上映が現地時間31日に行われ、上映後に約5分間のスタンディングオベーションとなって会場が沸いた。感激した宮崎監督は、大声で「ありがとう!!」と観客に向かって、感謝の言葉を述べた。

映画『崖の上のポニョ』写真ギャラリー

 上映前から宮崎ファンの熱狂はすさまじかった。上映会場「サラ・グランド」にある1078席分のチケットは即日、ソールドアウト。宮崎監督は行く先々でイタリアで発売されている宮崎監督作品の書籍やDVDへのサインをせがまれ、宮崎監督も(サインを頼まれると)ついしてしまうんですよ。出来るだけ、多くの人に(サインを)してあげたいんだけど、混乱が起きてしまうので」と戸惑うほどだった。

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 その宮崎監督がレッドカーペットに登場すると、待ちわびていたファンは「ミヤ! ミヤ!」と大騒ぎ。そして宮崎監督が上映会場に入ると、観客はスタンディングオベーションで迎え、宮崎監督が「座って下さい」とジェスチャーで呼び掛けるまで約3分間、拍手が鳴りやまなかった。

 上映中、宮崎監督は取材が入っていたのと、「自分の映画はもう観たくないんです。作っている間に“しまった!”ということもいっぱいあるんです。企業秘密ですけどね(笑)」と会場の外へ。その間、場内はポニョの愛くるしい動きに笑いが起こったり、皆、食い入るようにスクリーンを見つめていた。

 そしてエンディングを迎えると、再び会場に姿を現した宮崎監督に向かって「ブラボー!」の声が飛んだ。残念ながら、せっかく「崖の上のポニョ」を歌う藤岡藤巻も会場にいたのだが(※大橋のぞみは学校のため欠席)♪ポ~ニョ、ポーニョと流れたと同時に場内が明るくなってしまったため、音楽は拍手でかき消されてしまった。上映後、宮崎監督は「まだ映画が終わってないのに場内が明るくなったのは残念でしたね。でも良いお客さんに出会えて幸せです。前回(名誉金獅子賞を受賞した2005年)は新作を持ってこられなかったので、今回は持って来られてよかった」とホッとした表情を浮かべた。

 6日の受賞発表では、同映画祭では初となるアニメーション映画での金獅子賞受賞の期待がかかるが、宮崎監督は「それはあまり考えてません。アニメとかじゃなく、映画を作っていると思ってます。(映画を観て)ファンの人が喜んでくれたらそれでいいです」と笑顔で語った。(取材・文:中山治美)

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