『羊たちの沈黙』のジョナサン・デミ監督を直撃インタビュー!新作を語る
映画『羊たちの沈黙』でアカデミー賞監督賞を受賞したジョナサン・デミ監督が、新作映画『レイチェル・ゲティング・マリッド』(原題)について語ってくれた。本作は、過去10年間リハビリ生活を繰り返していたキム(アン・ハサウェイ)が、姉(ローズマリー・デウィット)の結婚式を祝うために戻ってくるが、疎遠だった家族との間にひと騒動起きてしまうという、家族のきずなを描いた作品。シドニー・ルメット監督の娘であるジェニー・ルメットが脚本を担当している。
主役のアンについてデミ監督は「ジェニーが描いたキャラクターは、正直人から同情を受けるようなタイプではないんだ。少し無礼なところもあるしね。だからあえてわたしは人に好まれているようなタイプであるアンを選んだんだ」とキャステイングについて語った。結婚式をテーマにした作品は過去に多く例がある。デミ監督はなぜ今、このテーマを選んだのか。「結婚式自体に意味はないよ。一個所の限られた空間に家族が集まり、さまざまな出来事が起こるから面白いんだ」と意外な答えが返ってきた。
次回作はレゲエの神様と称されているボブ・マーリィのドキュメンタリー作品で、デミ監督いわく「マーリィの神髄を描く」とのこと。「何百時間もの未発表映像と、ジャマイカにいるマーリィの息子のインタビューで構成するつもりだ」と意気込んで話してくれた。
『羊たちの沈黙』のイメージが強いせいか、シリアスなインタビューになると思っていたが、ジョークを交えたり、大げさな表情をしながら返答してくれるなど楽しいインタビューとなった。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)