2008年度・絶叫大賞発表!『ダークナイト』が12部門総ナメ!ジョージ・ルーカスも受賞!
ハリウッドはグリーク・シアターにて、2008年度スクリーム(絶叫)・アワード授賞式が開催され、一足お先の大ハロウィーン・パーティーのごとく盛り上がった。
このアワードは、ケーブル局のスパイクTVの主催で、その年のSF、ファンタジー、ホラー映画といったジャンルものから、視聴者による投票で決定されるアワードだ。
まず、映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』で最優秀ホラー映画賞を受賞したティム・バートン監督が、メルヘンチックだけど何とも彼らしい陰鬱(いんうつ)な色の熱気球に乗って空から会場入り。観客たちの喝采を浴びた。次に登場したのがストーム・トルーパーの護衛つきで登場したジョージ・ルーカス。珍しくリラックスした様子で終始笑顔の彼は功労賞を受賞し、『スター・ウォーズ』シリーズの功績を称えられた。
さて、今年のスクリーム・アワードで圧勝だったのは、『ダークナイト』。授賞式最高の栄誉である絶叫大賞を始めとして、ベスト・きゃ~!くほん(=脚本)賞、ベスト・スーパーヒーロー賞、ベスト監督賞や、すっげぇ! シーンだった賞(タンカーが飛ぶシーン)などなど、計12部門のカテゴリーで賞を総なめにした。
そして次に大人気だった作品は、こちらもコミックブックのヒーローが主人公の映画『アイアンマン』。ベストSF映画賞、並びにベスト男優賞を受賞を受賞した。残念ながらロバート・ダウニーJr.は、生では出演できなかったものの、映画『シャーロック・ホームズ』を収録中のロンドンからビデオでごあいさつ。そのビデオには現在時の人、ガイ・リッチー監督が特別出演しており(『シャーロック・ホームズ』はガイの監督作品)、観客へのメッセージを収録中のロバートの周りで、「おい、ダウニー! 時間がないんだから早く撮影に戻れよ!」と、茶々を入れる役を買って出ていてユーモアたっぷりの一面を披露した。
最優秀切断シーン賞なるスクリーム・アワードならではの賞は、観客たちの注目の賞。映画『ソウ5』の解剖シーンやら、映画『脚切断』(こんな作品あったのか!?)の脚をのこぎりで切り落とすシーン、そしてゲテモノ映画の名作、映画『歯の生えた股に噛み切られて』(日本未公開)で主人公の男の子の大切なモノが女の子の股に噛み切られるシーン……がステージ上の画面に映し出され、ヤンヤの歓声を浴びた後、めでたくベスト切断シーン賞に選ばれたのは、『歯の生えた股に噛み切られて』だった。
この授賞式では、会場の観客たちもフレディ・クルーガーや、マイケル・マイヤー、血みどろ特殊メークなどをしてノリノリ・モードだった。ファンたちの投票で選ばれた作品や俳優に賞が贈られるこういったアワード賞は、スタジオ間や協会内での政治的な面倒などもなく、一番ピュアな形のアワード番組で、出演者側も見ている側も、ヘタするとアカデミー賞より楽しめて盛り上がっていた感があったようだ。