新ボンドガールに直撃インタビュー!『007/慰めの報酬』の撮影で高所恐怖症を克服した?
イギリスのスパイ、ジェームズ・ボンドの活躍を描いたシリーズの第22弾の映画『007/慰めの報酬』でボンドガールに選ばれたオルガ・キュリレンコに話を聞いた。愛する女性ヴェスパー(エヴァ・グリーン)を失ったボンド(ダニエル・クレイグ)が、彼女を操っていたミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン)を追求していくうちに、非情なビジネスマン、ドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)が支配する悪の巨大組織と対峙(たいじ)していくというストーリー。オルガは気性の激しいカミーユを演じる。
オルガは「ダニエルはセットに入ったら完全にボンドに成り切っていて、その日の撮影シーンが終われば、ジムに行ってまたトレーニングしていたわ。わたしたちがレストランで食事をしていたときでさえも(笑)。素晴らしい熱意を持った人だから、わたしも彼に負けないように努力したの」と本物のスパイのような訓練をしていたダニエルについて話してくれた。では、オルガはどういったトレーニングを積んだのか。「撮影の1か月前に招集されて、毎日昼食前後に2時間ずつ、合計で4時間ものファイティング・トレーニングをしたわ。それが終わったら銃の訓練を2時間。だから1日6時間もの訓練を受けていたことになるわね(笑)」と撮影時の苦労を語ってくれた。
オルガは高所恐怖症で有名なのだが「実生活でビルから飛び降りるようなことはないでしょうけど、撮影のおかげで高所恐怖症は克服されたんじゃないかしら? スタントシーンは全部自分でやらなければならなかったからね!」とのことだ。ウクライナ出身のオルガだが、劇中ではスパニッシュ・アクセントの英語を聞かせてくれる。「アクセントのためのボイス・トレーニングのコーチはいたけれど、もともとたくさんのスパニッシュ系の友人がわたしにはいて、スパニッシュ・アクセントの英語はよく耳にして生活していたの。だからその友人に英語の本を読んでもらって、それを録音してずっと聞いていたわ」とのこと。
最後にオルガは「1回目のオーディションは、ボンドガールをキャスティングしているという話だけで、脚本は読まなかったわ。そのときは前作の映画『007/カジノ・ロワイヤル』がどれだけ素晴らしかったかを思い出していたの。それまでのボンドガールのイメージをぬぐい去った個性的なキャラクターで刺激されたわ。もっと面白くなると思ったから、やるなら今しかない! と思って2回目のオーディションにも参加して、そこで初めて脚本を読んだんだけど、それが確信となった瞬間だったわね」と出演を決断したときのことを教えてくれた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)
映画『007/慰めの報酬』は2009年1月よりサロンパス ルーブル丸の内ほかにて全国公開