13という呪われた数字に支配された、映画『1408号室』
スティーヴン・キング原作の映画『1408号室』のタイトルの数字を足すと、世界的に忌み嫌われている13という数字になるのだが、本編中にはさらなる13の驚異が用意されている。
ここまで13という数字にこだわった映画は、果たして存在しただろうか。確かに、特定の数字にこだわった映画はある。ジム・キャリー主演の映画『ナンバー23』は23の数字にまつわるスリラー作品。だが、数字をストーリー展開の軸としている『ナンバー23』とは異なり、『1408号室』はオカルト作家のマイク・エンズリン(ジョン・キューザック)が、ドルフィン・ホテルの1408号室で過ごす恐怖の一夜を描いたもの。数字が関係する物語ではないからこそ、13という数字に気付いた瞬間の恐怖は計り知れない。あの映画『13日の金曜日』のジェイソンもビックリだ。
タイトルの数字を足すと13になるのはもちろんのこと、1408号室が邪悪な力を発揮し、宿泊客を死に至らしめた一番最初の年が1912年。これを足すと13。そして1408号室で死亡した56人のうち、13人の死因が劇中で説明されていない。さらには、マイクが1408号室から脱出を図ろうと部屋の窓から抜け出し、壁を伝う歩数が何と13歩。13の驚異は映画を飛び出し、現実にも飛び火する。本作の配給会社の住所番地を足すと13になるのだ! これらの一致は偶然か、はたまた『1408号室』が持つ魔力なのか……。この映画を観た後、世界のナベアツの持ちネタ「3と3の倍数でアホになる」を披露すれば、13という数字で何かが起こるかもしれない。それほど本作は13に支配された、異様な作品なのである。
映画『1408号室』は全国公開中